第4話 クレインハイト侯爵家
私、ティア・クレインハイトが雨崎 咲楽であった時の記憶を思い出してから3日がたった。思い出した日はティア・クレインハイトとしての5年間と雨崎 咲楽としての前世の記憶が混ざって混乱したけど1日経てば整理がついた。頭の中の整理がついた後今自分が置かれている状況を整理してみた。
私ティア・クレインハイトはヘルネア王国の辺境に領地を持つクレインハイト侯爵家の娘で次期当主。前当主であった母は、4歳の時に病気で亡くなった事になっているの。本当は父の命令で医師が毒を少しずつ飲ませて殺したのよ。何故知っているかって?それは母の死んだ日医師と父が
「うまくいったようだな。」
「ええ、誰にも気付かれ無いようにしましたし、毒とバレないよう病気の症状に近い効果がある物を使いましたしね。」
「これで俺の目的の達成に一歩近づいた。」
「貴方様の目的が達成したら・・・」
「うむ、分かっておるぞ。」
と話しているのを聞いてしまったからよ。
嫌な予感がした私は父と医師の会話を母が作った録音の魔道具に録音していたの。あの時予感には感謝しているわ。問題はこの魔道具試作品で発表されていない物だから証拠にしたくてもできない事なのよね。だからまだこの事は私しか知らない。
母の死後父は愛人と再婚しその愛人と子供を連れてきて私は離れに追いやられた。父はこの土地を自分のものにしようとしているようなのよね。私のことは邪魔だけどまだ利用価値のある者としか見ていないみたい。だから離れには代々クレインハイト家に仕えてきた使用人達しか来る事は無く、離れに住むよう言われた時以降父とは顔を合わせる事はなかった。
このままだと顔も知らないどこかの貴族に嫁がされる事になる。管理者のお願いを果たせなくなるし、母を死に追いやった父は許せないから奴の命令で嫁に行くなんてまっぴらごめんだわ。だからこの未来を回避するための方法で考えついたのは10歳になるまでは怪しまれないようにし信用できる使用人達に父の不正の証拠集めを頼み10歳になったら学園へ行く事になるためそこで当主の役を継ぐことが出来る12歳まで上手く立ち回って父が動く前に当主となってこれまでの事を追求するっていうものよ。かなり大変だけどやり遂げないとね。
コンコン
「お嬢様、セルバスとメリダです。」
ちょうど良くこの計画の要の二人が来たようね。
「入ってきて。」
さあ、計画を始めましょう。
父さま、貴方の望み通りにはさせませんよ。




