学校2日目
2日目
今日から授業が始まる。今日から5日間は座学を中心とした授業となっており、内容も基本中の基本な内容だった。
私にとってそれは簡単すぎるものだけどクラスメイトと一緒に勉強するのは前世の時以来で楽しい時間だった。
午前の授業も終わり、昼食をとる為に食堂へ向かおうとした時、
「ティア・クレインハイト様。」
呼ばれて振り向くとローザ・フラインスウッド子爵家令嬢と王国の男爵家の令嬢と王国でそこそこ有名な商家の娘の3人がいた。
「お昼御飯ご一緒してもよろしいでしょうか。」
どうやら学内では貴賎は無いと校則にあるけど、侯爵家の娘で、なおかつものすごく特殊な侯爵家のクレインハイト家の娘な為か男爵家の令嬢と商家の娘は喋りかけにくそうにしているし、ローザさんの方も声が少し硬い感じがする。
「いいですよ。」
こちらとしても学校で一人での昼食は寂しいものなのでその申し出を受ける。4人で食堂へ向かい、料理を頼み席に着く。
「あ、改めて自己紹介いたします。私は、ルースヘット商家の次女のミミットと申します。」
ルースヘット商家は王都に本拠を持つ王国内で5本の指に入るほどの規模の商家である。商家として高い信頼を得ており、クレインハイト領の魔道具の一番の卸先でもある。
「私はコルシーロル男爵家の娘リース・コルシーロルと申します。」
「次は私ですね。私はフラインスウッド子爵家の次女ローザ・フラインウッドと申します。」
「私はクレインハイト侯爵家の娘ティア・クレインハイトです。」
四人の自己紹介も終わって家の事とか最近の出来事とかを話したりする。
「ルースヘット商家にはうちの職人達が世話になってるわね。」
「いえいえ、私達の方が助かっています。一度お父様について行ったことがありますが、至る所に魔道具が使われてますし、売り物の魔道具も他とは比べ物にならないくらい凄いものですよね。」
「クレインハイト領は魔法と魔導具の領地ですからね。」
「どうだったかしら送ったクレインハイト家の新商品は。」
「すごく良いですよ。音声を記録として残しておきたい時に残せるのは。交渉の時に便利だと父上も申しておりました。」
「それは良かったわ。」
「私のお父様も商談の時にすごく便利だと喜んでいました。」
お母様が作った魔道具が好評なのは嬉しい。
家の事とかの話が終わったら勉強の事や、魔法の事の話に移っていった。
「そういえば入学時の試験の時、ローザは結構いい感じの魔法を使っていたけど。誰かから教わったの?」
「それを言うならティアさんの方が凄い魔法を使うじゃないですか。私には魔法しか取り柄がなかったのでお父様が雇った先生から初歩的な魔法を教わってからは独学で頑張っていました。」
独学であそこまでのレベルに達するのは才能があると思う。
「魔法も安定しているし、後は魔力変換効率を上げればあの的を壊す威力の魔法が使えるわ。」
「魔力変換効率を上げる方法ってあるのですか?」
「あるわよ。私が三人に魔法の授業でやらないけど必要なこと教えようか?」
「え?!いいのですか?」
「構わないわ。クレインハイト家にとっては初歩的な事だしね。」
「「「お願いします。」」」
こうして三人に魔法を教える事となった。