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彼女に弱者は似合わない  作者: 藍川 潤
4/5

マクベル様とは仲良くなれるのか

気付いたら1年ぶりの投稿でした(・_・;



朝、いつものようにクラスへ向かうと外から女の子の黄色い声が聞こえてきた。てっきり、マリアが近くにいるのかと思ったが違った。マリアだったら甘い言葉で対応しているが、聞こえてきた声は硬い男性の声だった。


――?誰の声だったかしら?――


聞き覚えはあるものの誰か分からない声を気になって、廊下から外を見るとどこかで見た髪色の男性が一人、生徒に道を尋ねているところだった。黄色い声の出どころはその男性から少し遠巻きにいる女生徒たちだった。煉瓦色の髪の男性はそんな声など聞こえないかのように生徒に礼を言って、どこかへ向かった。あちらの方角にある建物は植物園だったと思うが何しに行ったんだろう?


「ん?ユストネス嬢じゃないか?」


「あら?マクベル様じゃないですか、おはようございます」


誰か来たかと思い顔を向ける前に相手から声をかけられた。

先日、マリアと約束があったけれどすっぽかされたマクベル様はジロリとこちらを恨みがましく見て何か言おうとしたけれど


「マクベル様、先日はマリアと約束があったにもかかわらずマリアの時間を譲ってくださり有難うございますわ、お詫びになるかは分かりませんがこちら最近街で開催されてる旅芸人〝サーカス″のチケットです。珍しいものがたくさんで見ごたえがあるそうですわ、ぜひマリアと行かれてはいかがでしょう?」


「・・・」


「きっとマリアも楽しまれますわよ」


「・・・仕方ない、ユストネス嬢のご厚意に甘えさせてもらうよ」


よし、これで先日の件について貸しにされることはないわね。父さんのコネでチケットが手に入ってよかったわ。まぁ、今度また父さんの無茶ぶりに振り回されるだろうけど・・・。


ミファレシア=ユストネスの父親は庶民だが職業は金貸しである。若いころはギリギリの綱渡りな人生を送ったとか昔話を聞かせられることもあるが話を盛っているのでは?というような話もあるので半分は冗談だと思ってる。


ミファレシアはそんな父に幼い頃からつきそって行動することが多かったのでその途中でマリアとも知り合えたし、父がらみでコネを作ることもできたわけである。


そしてそんな父から学園に放り込まれた理由は自分の知らない新しい知識でも学んで来いというものだった。貴族様とのコネづくりは別にいわれていない。庶民の父は勉学ができる環境でもなかったので相当苦労して金貸しになったが、知識欲は貪欲で学園では国外のことを学ぶこともできるし語学も学べるのでそれを学んで仕事を手伝えということだった。金貸しをやっている父は兼業として商いもやっているので国外に行くこともあるが語学は通訳をつかってる。


なので、娘に学園で語学をもとより学園で学べる知識は全て学んでこいと一人娘を学園へと入学させた。

そして、時折届く便りからは学んだ知識を活かせとばかりに無茶を要求される。その無茶に値するモノを私も要求するのだけれど………。


はぁ、コネを使わせてもらったので今度は何を要求されるのやら・・・。手紙の翻訳だったり代筆ならまだ楽なのだが、発音の通訳はまだ少し不慣れなためそちらを求められていないことを祈っておく。




※※※



「そうきたか・・」


数日後、父から手紙が届いた。

封を切って手紙を目で追う。はじめは当たり障りのない近況をつづっていたが、お仕事の件も書いてあった。思わず眉をしかめる。

その内容は曰く、


(隣国の懇意にしている商人の妻が来月ほどに誕生日を迎えるため祝いの品を考えろ、とのことだった)


ちなみにその奥さんは元貴族で旦那さんである商人とは恋愛結婚であるとのこと。貴族は貴族でも伯爵位で家名も聞いたことがある有名な家名だった。つまり、裕福で隣国の商人や王族とも繋がりがあっていて、目が肥えてる。


「絶対、サーカスのチケットじゃ対価にならないじゃない!!?無茶振りにもほどがあるわよ!!」


あ、だめだわ。頭痛がしてきたわ。ちょっとカフェテリアにでも行ってきましょう



※※※



「はぁ~、本当にどうしようかしら?」


カフェテリアで糖分という名の季節のフルーツが使われたケーキとお茶を口にしつつミファレシアは考えた。


「こっちの珍しい宝石でアクセサリーを作ってプレゼントするとか?いや、貴族令嬢だったならそんなの吐いて捨てるほど目にしてきたと思うし・・・料理も50年前ならともかく戦争が終わって、隣国との関係も良好だから食材とかの流通も良くなってるし・・・舌も肥えているだろうから本当に下手なものは差し上げれないわね・・・」



あれこれ候補を考えてはいてもどれもこれといってピンとこないし、おそらく父さんがそれらの案を先に思いついているだろうし・・・。


同じ貴族であるマリアなら何かいい案があるかしら?そう思って勢いよく席をたつと背後にいた人にぶつかってしまった。


――ばしゃ


しかも、何か手に持っていたらしく落とした気配を感じた。


最悪だわ、私としたことが考えごとに夢中になっていただなんて・・・。


「大変申し訳ございませんでした。お怪我は――


と、謝罪をしようと後ろを振り向くと


「あぁ、怪我はしていない。そちら―ユストネス嬢だったかな?君こそ怪我はしていないか?」



そこには、あの煉瓦色の髪の変わった男性だったー








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