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エピソード15 勘違いドジっ子は連絡先が欲しい!



昼休み。

購買に向かう途中、廊下を歩いていると、やけに挙動不審な人物が視界に入った。


──芦戸 澪。


壁際で立ち止まり、スマホを見てはしまい、また取り出す。

俺の方をちらっと見て、すぐに視線を逸らす。


それを、二回。三回。


……うん、完全に俺を見てる。


「芦戸?」


声をかけると、澪はびくっと肩を跳ねさせた。


「はえっ!?!?」


「え、な、なんで……!? ほ、ほんにんが……!」


──本人ってなんだ。


「いや、いるだろ。普通に」


「そ、そうじゃなくて……その……」


澪はあたふたしながら、指を絡めたりほどいたりしている。

廊下を通る他の生徒が、ちらっとこちらを見るのが分かる。


「どうかしたのか?」


そう聞くと、澪は一度深呼吸して、ぎゅっと目を閉じた。


「れ、れれ、連絡先交換してくだひゃい!」


噛んだ。

しかも声が裏返ってる。


「……あぁ」


正直、拍子抜けした。


「そういえば交換してなかったな」


もう何度か話してるのに、確かに不自然だ。


「え、いいの……?」


澪は信じられない、という顔でこちらを見上げてくる。


「いいよ」


俺はスマホを取り出して、LINEのQRコードを表示した。


「ほら」


「……!」


澪の目が一瞬で輝いた。


「ほ、ほんとに……?」


「何回聞くんだよ」


「す、すみません……!」


慌ててスマホを取り出す澪。

……が。


「あれ!? カメラどこ!?」


「画面逆」


「あっ、あああ!」


操作に手間取って、さらにテンパる。


「……落ち着け」


「は、はい……!」


ようやく読み取りが完了して、画面に俺の名前が表示される。


「……あ」


澪は小さく声を漏らして、ほっとしたように息を吐いた。


「ありがとう……一ノ瀬くん」


「どういたしまして」


それだけのやり取り。


なのに、澪はスマホを大事そうに胸に抱えていた。


「そんなに嬉しいのか?」


「……だ、大事なので」


「連絡手段として?」


「……そ、それもあります!」


明らかに後付けだ。


昼休み終了のチャイムが鳴る。


「じゃ、俺行くな」


「は、はい! 午後も……がんばりましょう!」


手を振る澪を背にして歩き出す。


数秒後、スマホが震えた。


【芦戸 澪が友だちに追加されました】


──それだけ。


それだけの出来事のはずなのに。


なぜかあの情景が俺の中でこだまし続けた。



えーっと今回は本当にする雑談がないです笑今回も読んでいただいてありがとうございました!よければブックマークといいねお願いします!感想もお願いします!

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