エピソード11 結ぅぅぅ希ぃぃぃ
この学校にも行事はある。今はその内の1つ体育祭が近づいてきた。
「体育祭の実行委員を決めるぞー」
先生がそう言いやりたい人がいないか皆に聞いている。
全員下を向いて誰かが手を挙げるのを待っている。俺はこんな目立つこと絶対にやらない。そう心の中で呟いていると…
「お、一ノ瀬やってくれるのかありがとう」
ん?どういうことだ?俺は手を挙げてなんかいない。すると結希が後ろでニヤニヤとこちらを見ている。俺はこの一瞬ですべてを悟ったこの幼馴染(税務署)が何かしたのだ。
「結ぅぅぅぅ結ぃぃぃぃぃ」
「ゆーと実行委員がんばってねイヒヒヒヒヒヒ」
悪魔のような笑い声の結希
「よし、男子は決まったな後は女子誰かしたい人いないか?」
先生がそう言うと女子はやっぱり下を向く男子はもう決まったからか気が軽そうだまじで変わってくれ
「決まらないなぁーもういいや一ノ瀬のために手挙げてた清宮やってくれ」
「えーそれはないじゃん」
少し嬉しそうにも見える結希だったが結希と一緒にするのはなかなか俺的にもハードだ。
「まぁ結希俺にやらせるくらいなんだからお前もやらないとな」
「あーうるさいうるさい」
結希はそう言いながらも、どこか楽しそうだった。
「ほら、決まった決まった。実行委員は放課後、資料室集合な」
先生がそう言って話を締める。
──放課後、資料室。
嫌な予感しかしない。
◆
放課後。
俺は重い足取りで資料室へ向かっていた。
「はぁ……」
実行委員なんて、目立つし忙しいし、陰キャ的には百害あって一利なしだ。
「ゆーと、そんな死んだ顔してると運気下がるよ?」
「お前のせいだろ」
「細かいこと気にしない気にしない」
結希はいつも通り軽い。
資料室の扉を開けると、すでに数人集まっていた。
クラスの体育会系男子が二人と、女子が二人。
……そして。
「あ」
視界に入った瞬間、心臓が一瞬だけ跳ねた。
西園寺三奈美が、窓際の席に座っていた。
本を読む時と同じ、静かな姿勢で、配られた資料に目を通している。
──なんでいるんだ。
「……あ」
向こうも俺に気づいたらしく、小さく会釈をしてきた。
「一ノ瀬さん、実行委員なんですね」
「え、あ、うん……成り行きで」
「そうなんですか」
それだけの会話なのに、なぜか変に意識してしまう。
結希が、俺の横でニヤッとした。
「へぇ~、西園寺もなんだ?」
「はい。各クラス2人とそれプラス後2人必要だったらしく先生に推薦されてしまって」
そう言って、少し困ったように笑う。
「本当は、あまり前に出るのは得意じゃないんですけど……」
「奇遇だな。俺もだ」
「……ですよね」
くすっと、小さく笑った。
その瞬間。
「はいはいはいストーップ」
結希が、間に割って入ってくる。
「業務連絡。実行委員はイチャイチャする場所じゃありません」
「してねぇ!」
「してないです……!」
二人同時に否定してしまい、微妙な空気が流れた。
実行委員の男子がニヤニヤしながら言う。
「一ノ瀬、知り合い?」
「まぁ……クラス同じで」
「へー、静かな子と元気な幼馴染、正反対だな」
結希が胸を張る。
「私は太陽だから!」
「自分で言うな」
三奈美はそのやり取りを、少し距離を取った位置から見ていた。
──何か考えてる顔だ。
「それじゃあ役割決めるぞ」
話が進み、俺は競技準備担当、結希は応援・進行、三奈美は記録・書類関係。
……全部、性格そのままじゃないか。
「これなら、西園寺さんとは一緒に作業すること多そうだな」
いかにも体育会系っぽい霧島隆行が言う。
「そう、だな」
そう答えた瞬間。
「へぇ~?」
結希の声が、やけに低かった。
「ゆーと、ちゃんと仕事しなよ?」
「お前に言われたくない」
三奈美は、ふっと視線を伏せて、静かに言った。
「……体育祭、楽しみですね」
「え?」
「みんな、普段と違う顔をするので」
その言葉が、妙に引っかかった。
──普段と違う顔、か。
俺は、どんな顔を見せるんだろう。
陰キャのままか。
実行委員としてか。
それとも──。
ふと、結希を見る。
結希は腕を組み、何かを考えているようだった。
そして三奈美は、こちらを見ていないふりをして、資料に視線を落としている。
──体育祭。
どうやらこれは、
ただの学校行事じゃ終わらなさそうだ。
そんな予感だけが、静かに胸に残った。
実行委員はこの会話に入ってる人よりたくさんいます。まぁでも全員名前付きで出しちゃうとめんどくさいと思うので霧島君だけにしておこうと思います。もしかしたら気分で増やすかもです笑まぁ一応準主要キャラということでやっています笑いやー体育祭どうなるんですかね準備期間はまだあるので楽しみにしておいてください!今回も読んでいただいてありがとうございました!よければブックマークといいねお願いします!感想もお願いします!




