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エピソード10 迫りくる影!?

澪との話が終わった後こっちを見ていた者の方へと行った。すると笑いながら影から出てきた。


「くっくっく、ゆーと澪ちゃんと仲いいのー?」


「結希だったのか」


「あぁそうさこのエージェント結希様だ!」


「はいはいすごいすごーい」

呆れながら褒めてるふりをする。しかし結希は微塵も心が籠ってないことに気づく。


「褒めてないじゃん!」

ぷくーっと頬を膨らませ結希がそういう。


「てか結希、澪ちゃんって言ってたけど知り合いなの?」


「あー、わりと仲いいよ」


「え、そうなのか」

結希と知り合いだった事には驚きだ。


「まぁとりあえず帰ろうよ」

下駄箱で立ち話をするのもなんだから、結希に同意し歩きながら話すことにした。




「ゆーとさまた新しい女の子引っ掛けたの?」


「引っ掛けてねぇよ!」

結希の言葉に強く否定するが実際どうなのか自分では全くわからない。


「ふぅんまぁいいやゆーと今日家行っていい?」


「まぁ良いけど」


「やったー!悠ちゃんと会えるー」


「お前ら会っても猥談しかしてないだろ」

結希と悠はいつも家でHな漫画を共に読んでいたり感想会をしたりしている。


「別にそんなことないしー」

結希は否定するが俺はもう既に結希&悠=猥談のイメージが出来上がっているので否定は無駄だ


そんなこんなで歩いていると家に着いた。


家に着くと、結希は慣れた様子で靴を脱ぎ、俺より先にリビングへ入っていった。


「ただいまー!」


「おかえりー、結希ちゃん」


ソファに寝転がっていた妹の悠が、漫画を片手に手を振る。


「お邪魔してまーす」


「いらっしゃーい」


……ここまでは、いつも通りだ。


俺も靴を脱いでリビングに入ると、悠はちらっと俺の顔を見て、すぐに漫画へ視線を戻した。


「……ふーん」


その一言が、妙に引っかかった。


「なにその反応」


「別にー?」


そう言いながら、悠は漫画を閉じて起き上がる。


「ねえお兄ちゃん」


「ん?」


「今日、学校で何かあったでしょ」


一瞬、言葉に詰まった。


「……なんで分かるんだよ」


「兄妹だから」


即答だった。


「顔が違うもん」


「顔?」


「うん。西園寺さんって人と話してる時の顔」


結希が、ぴくっと反応したのが視界の端に入る。


「……なにそれ、どういう顔?」


「静かで、ちょっと気ぃ抜けてる顔」


悠は淡々と言う。


「本読んでる時と似てるけど、ちょっと違う」


「違うって何が」


「“聞いてほしい側”の顔」


俺は思わず視線を逸らした。


──そんなつもりは、ない。


「別に、普通に話してるだけだ」


「うん、知ってる」


悠はあっさり頷いた。


「好きとかじゃないのも分かる」


「……」


「でもね」


悠は少しだけ声を落とす。


「お兄ちゃん、自分がどう見られてるか、全然分かってないでしょ」


結希が腕を組んで、じっと俺を見ている。


「どういう意味だよ」


「そのまんま」


悠は俺と結希を交互に見た。


「結希ちゃんといる時のお兄ちゃんは、“当たり前”の顔してる」


「当たり前?」


「そう。一緒にいるのが自然すぎて、考えてない顔」


結希が目を伏せる。


「で、結希ちゃんから聞いたけど西園寺さんとか、澪ちゃんとかといる時は?」


「……」


「“気づいてないふりしてる顔”」


胸の奥を、指で突かれた気がした。


「お兄ちゃんさ」


悠は少しだけ笑う。


「自分が誰かの気持ちに触れてるって自覚、全然ないよね」


「俺は……」


言いかけて、言葉が止まる。


何を否定すればいいのか分からなかった。


結希が、ぽつりと口を開く。


「……ゆーとってさ」


俺を見る。


「ほんと、罪だよね」


「は?」


「無自覚で」


そう言って、結希は肩をすくめた。


「まぁいいけど。今は」


今は、って何だ。


「でもさ」


結希は笑う。


「そのままだと、そのうち泣く人出るよ?」


悠がうんうんと頷く。


「修羅場予備軍だね」


「やめろ」


「事実じゃん」


二人に挟まれて、逃げ場がない。


俺はソファに腰を下ろし、天井を見上げた。


──俺は、何もしてないつもりだった。


でも。


何もしてないからこそ、厄介なのかもしれない。


そんなことを考えながら、

リビングに流れるいつも通りの空気が、今日は少しだけ重く感じられた。



悠は核心を突いてきますねー。ゆーと君はいつまで無自覚なんですかねー。そろそろ日常だけじゃ飽きてきませんか?ということでそろそろ体育祭を開催させようかなーと思います。近々するのでお楽しみに、今回も読んでいただいてありがとうございました!よければブックマークといいねお願いします!感想もお願いします!

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