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第13話 モモンガライダー、レオ

 翌朝、俺達はアンジェラの実家、マルタ村を目指して街を出た。

 何事も無ければ二日で着くと言う。

 生前に便利な生活に慣れていた俺は、歩いて二日かかる、なんて考えられなかった。

 まして野宿だよ?ほんと。


 アンジェラと俺は街道を歩いて行く。

 仲間の遺品は荷物にならない様にと、ミサンガなど小物ばかりだ。

 しかし人間の歩く速度は遅いな。

 俺一人なら飛べば早いのに…。

 まあ、俺一人が先に行っても意味がないけど。



★アンジェラ視点

 しばらく歩くと街道も無くなり山道に入った。

 すると突然、ガラの悪そうな冒険者が三人、剣を抜き前の道に立ち塞がる。

 後を振り向くとそこにも男が二人、こちらも逃げれない様に道を塞ぐ。


「な、なによ!!あなた達は?!」

 私は叫ぶ!!


「えへへへ、お嬢ちゃん。手持ちの金を出してもらおうか」

 野盗?!

「な、ないわよ!!お金がなくて実家に戻るんだから!!」


「嘘を言っても駄目だ」

「冒険者ギルドでブラッディベアの素材や報奨金をもらっているはずだ」

「ちゃんと裏は取ってあるんだ」

 男達がそれぞれ言いはじめる。


「ブラッディベアを倒したのは恐れ入る」

「しかし倒したのはお前ではなく、死んだ仲間だ」

「ただ守られていたお前など、恐れることはないからな」


『ただ守られていた』なんて…。

 あの時、私は仲間を盾にして逃げたんだわ。

 そしてみんなは、私の為に…。


 私は弓を構える。

「やってみろ、こんな近くなら次を打つ前にお前を切るぞ」

「大人しくしていれば、悪いようにはしないぜ」

「まあ、金を奪った後は、イヒヒヒヒ」


「さあ、こっちへ来い」

 このお金は仲間の家族に…。

 そして私がやり直すための資金なのに…。

 ちくしょう!!

 悔しい!!


 あの時の気持ちを思い出し、私は悔しさのあまり唇を噛む…。


 そんな時、どこからか声が聞こえてきた。

『天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ! 』

 ふと見るとレオが私の肩の上で耳元に囁いていた。


 なにをやっているの、こんな時に。

 そうだわ。

 この子が、今の私にはこの子が居たんだわ。


『モモンガライダー、レオ参上!!』


 トゥォ~~!!

 レオは私の肩の上で両手を上げ軽くジャンプをした。

 トンッ、10点0!!

 いったい、なにをやりたいのかしら?


 いつも応援頂いてありがとうございます。

 物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となる場合もあります。

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