2-1【 赤ランプの女たち ~ 優しくて健気なケイさんが大好きだった 】
まだ幼い頃に家族四人で住んでいた最初の家は、基地ベースの出入口となる大きな金網製の門ゲートの近くにあったので、周りは血気盛んな外人兵を相手に商売するバーやダンスホールやカジュアル系衣料のショップなどが軒を連ねてとても賑やか。
その我が家の玄関側を表とすると、ちょうど裏手に位置する如何わしい感じの小さな細道こそが、幼少期の無邪気な私の脳裏に焼き付けられた「原風景」とも言える場所……
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「あの大きな大きなユーエーセー合衆国は、
たくさんの州が集って、
人種とか宗教とか文化とか習慣とかが違う人たちが
集って来て作られた国だから、
とっても楽しいわけさ。
いろんな人がいるから世の中は面白いんだよ。
でも、広い夜空を明るく照らす
お月様は一つしかないからさ……
海の向こうのモーリスも、
きっと、同じお月様を見ているはずさ……」
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ケイさんは、いつも何かに取り付かれたかのように口をパクパク動かしながら、少し虚ろな眼をして空をポカンと見上げて、時間的にまだ明る過ぎて輪郭だけが薄白く見えるだけの昼間のお月様を見つけては、こんなことをいつも同じように喋っていた……
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◆お詫び◆
大変申し訳ありません。
KDP出版中のため以降を非表示と致しております。
※kindle側でも同じタイトル名と作家名です。
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(幸いにもタイトル名も作家名も類似が少ないので速やかに探し出せるものと思われます。)
将来的には、またこちらに戻って来ることもあるかと思います。今後ともよろしくお願い致します。
My Base Town St.Kusunoki Ring