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生きがい
猫耳男子
それを拝める事が私の生きがいだ
そう呟いたのは高校1年生である
この私、菅野ミリであった
それを聞き友達であるユリカは笑った
「私の生きがいはね、寝ること!」
人の生きがいを聞いてきたのは
結局自分の事を話したいだけの口実ではないかと思っていたが
生きがいが寝ることとは…
なんとも切ない気持ちになってきた
ユリカ「ねぇ猫耳男子を拝めるって
そんな男子どこにいるのよ」
ユリ「画面上にいるでしょうがYouTuberのねこたんさん…
はぁ…好き…」
ユリカ「恋してるの?」
ユリ「え!?なんで?」
ユリカ「いや恋してる女子の顔してたから…
諦めた方がいいよー
人生で会う機会なんて無いだろうし
さらに恋人になるなんて有り得ない可能性よ」
分かりきっている事だが
改めて人から言われると心に刺さる
言葉のナイフがグサリと刺さる
「恋なんてしてないし!!」
そう捨て台詞を吐き自分の机へ一目散に戻っていく私
私の目は確実にウルウルしていた
チワワと間違われてもおかしくないだろう
チャイムが鳴った
チワワのままつまらない授業が開始された。