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恋に恋する女神様

……………。

今、目の前に女神が居て……

これから俺は異世界へ転生する事、それから勇者の当て馬としての役割が有ると言う事を説明されたんだが理解が追いつかない……

『貴方は私とあの人が結ばれる為に頑張ってください。』

一体何を頑張るのか?悪人になる事?人を殺す事か?

女神は一方的に説明をして俺の意思を確認せずに笑顔で、エールを贈る。

『貴方が転生して、困る事の無い様に“スキル”を授けますので、それを駆使して、あの人の好敵手に成ってくださいね?』

結局、名前も知らない女神は一度も俺と視線を合わせる事も無く俺は異世界へと送り出されたのだった……。



……………………!!

「うわぁ…気持ち悪いな…」

転生してから多分3秒ぐらいの筈なのに約5年分の“この世界”の記憶が一気に頭に流れ込む様な感覚が…

「この感覚は二度と味わいたく無いな…まぁ、二度目の転生は無いだろうけど……」

奇妙な感覚が落ち着いて来るとこの世界で過ごした記憶が鮮明に成ってきた。

「ふむ、俺の名前は……アレン…か、何か馴染めないな」

日本人として三十年生きた記憶が有るせいかアレンという“役”を演じている様な不思議な感覚を覚えるのだった。

「まぁ、名前はその内慣れるだろうけど……それよりも俺の家族って…邪神崇拝者達の親分……いや、教祖なのかぁ……」

自らの記憶を探り出す中で無視出来無い情報を発見してしまい落ち込む

「こんなん勇者からしたら只のヤヴァイ集団ですやん!しかも父親が教祖とか!これ詰んでない?」

自分の境遇を悲観して頭を抱える…。

「一体ココから何を頑張れば良いのか!家を出るか…家で成り上がるか…悩ましい…」

家を出ても勇者の当て馬に成らなければ天罰を受けると女神に脅されているし、

家に残っても家族が悪事に手を染めていたら流れ弾で巻き添えに成るかも知れず、どうやったら死なずに勇者の当て馬に成るのかを必死に思考を巡らせる。

「取り敢えず、俺は悪事を働かずに生きて、家族の様子を伺いながら…10歳頃迄に方針を決めよう。」

思考を巡らせた結果は日和見であった。

「しかし、この世界での俺の立ち位置は微妙だなぁ…」

教祖の息子として産まれたが、実はアレンは十二番目の子供である。

「転生先がハーレムとか誰得だよ…しかも母親が誰なのか分からねぇとか俺の親父ヤベェな!」

転生者の十八番を自分の父親が実行済で教祖で、まだ誰にも知られて無いが息子が転生者……父親の方がよっぽど物語の主人公っぽいという感想を抱くアレンであった。


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