表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

浮気の仕返しのつもりだったけど。

作者: 未月かなた

短編「こちらかして、ごめんだわ」のワタシの続きの話。

同じく、短編「タナカラボタモチって、やつ?」のオレも登場します。


彼氏の浮気現場目撃したワタシは、

ショックと怒りと、

現実逃避も見え隠れして、

しばらく、ぼーっとしてた。


使い古したガラケーが、さすがにヤバくなって、

三十路過ぎのワタシが、

やっとスマホを手に入れた!


電話のかけ方が分からなくて、

携帯ショップに直ぐに戻って、

かけ方を教わった。


使いこなせるのだろうか。


不安もあったけど、フリック入力は、たどたどしく、

もどかしい。

憧れのインスタとか、アプリ機能とか、

ワタシには、未開のワクワクでいっぱいだった。


そんなことをしていたら、気が紛れて、

彼の事を忘れてた。


喜んでいたのも束の間だった。


駅について、鞄からスマホを出した瞬間、


スルッと、


スマホが手から滑り落ちた。


「うそっ!」


声が出てしまったけど、

落ちた瞬間に、ガシャんと音がして、

拾い上げたときには、

スマホの画面にヒビが入ってた。


「やだぁ。今日、変えたばかりなのにぃーっ!」

悔しくて、スマホ拾ってそのまましゃがみ込んで悔し涙堪えた。


「あの。大丈夫ですか?」

電車から降りた男性に声をかけられ、

ワタシは、から元気してみた。


もう、どうでも良くなって、

普段なら絶対そんな事しないのに、

声をかけられたその男性を

飲みに誘った。


親切で、まだ保証が効くのではとか、スマホの心配してくれた。

今時っぽい、ツーブロックの髪型に、襟付きシャツ。

先の尖った革靴。

デートだったのか、冷やかしてみたら

飲み会の帰りとか言ってた。


店がラストオーダーになって、

彼は、終電も無くなってしまい、足止め状態。

「よかったら、うちに来ませんか?」

って、

男性を誘ってしまった。


別れるつもりだけど、一応、彼氏はいる程にしておいた。


一通り事を済ませてしまい、

朝になって実感した。


彼以外の男の人が、ワタシの部屋にいる。

しかも、初めて会った人。

とてつもない、

違和感。

これから、どうすればいいんだろう?

別に、この人と付き合うわけでもないし。


ぎこちない朝だったけど。

男性も、すんなりと身支度整えて部屋を出てくれた。



ほっ。


浮気?

ワタシもしてやったんだから!


仕返しのつもりだったけど、

もう、彼のところには戻らない。



画面割れたスマホは、

保証を有効に使って、キレイなスマホが手に入った。


スマホのデータからは、彼の連絡先も、写真も、キレイに消し去った。






お読みいただき、ありがとうございました。

浮気されたワタシさんと、逆お持ち帰りされたオレさんのお話はこれでおしまい。


短編では、

これからも、ワタシとオレ(ボク)などで、登場する男女を描いていこうと思います。

どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ