始まり
プロ野球。日本に生まれた男の子が必ず抱く夢の一つである。
そんな中、とある女の子がプロ野球の夢を抱いた。これは、女の子のマイライフを追ったサクセスストーリー。
埼玉県飯能市。山と市街地の比率が7:3の地方都市。最近では山ガールアニメやカバの妖精で話題になっている。
女の子は飯能市に住んでいる。当然、女の子がプロ野球に憧れた理由は所沢の超名門の埼玉若獅子(都合上名前は和名)の大ファンだから。
「打てー壮介!打てー壮介!打てー壮介!打てー!壮介!」
現在、沢田歩、外野芝生席で絶叫中。
「歩。次の試合……」
「ボクが投げるんだろ?」
「1年に初戦任せてすまない」
「万年2回戦の学園だからな。仕方ないさ」
二人は幼馴染。2つ年上のキャプテン秋山裕司。
「裕司のラストを飾ってやるよ」
「頼りにしてるぞ。サブマリンガール!」
「相変わらずセンスないな」
「うるせー。どうせ歩には、すぐに2つ名がつくさ。今年は3人しか女子はいないからな」
「快速の片岡美希とサウスポー捕手の西野泉と誰?」
「サブマリンガール沢田歩」
「ボクかよ」
埼玉県大会まで1か月。
西川学園。
飯能市の外れにある学園。スポーツ特化の学園。野球部以外は全国大会に出るような学校である。
2人はグランドにあるブルペンでピッチング練習をしていた。
歩の持ち玉ナックルの精度を高める練習をした。
「もう少しスピードが欲しいな」
「ナックルは遅いものだろ」
「お前ナックルだけだからな」
「おまえが、小さい頃にナックルしか教えないからだろ! これだって何球も投げられるような球種じゃないし」
「だってさ、肩肘を守るために変化球は1種類ってチーム規定だったしな」
特訓は夜遅くまで続いた。
「歩。もう、遅いから帰るか」
「んー、そうだな」