魔法
「助…け…て…」
誰だ?声が聞こえる。助けて?誰かが助けをよんでいる?
「思い…だ…」
「LEVEL5光魔法 シャイニンググラディウス!!」
その時どこからか光の剣が黒いものに突き刺さった。黒いものは消えてしまい中からは何かボロボロの本が出てきた。
「大丈夫ですか?」
洞窟の外から入って来たのは、銀色の髪をした少女シエラだった。
「あの…本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫。」
いきなりのことで頭が真っ白になっていた。
「そうですか、それは良かったです。」
安心しきった顔をしている。そんなに心配していたのだろうか、赤の他人のために。
「あ!そういえばさっきのはなに?光の剣!」
そうだ、あれは何だったんだ。あんなのは初めて見た。まぁ記憶がなくなってるからかもしれないけど。
「魔法です。」
魔法?魔法って何だ?
分からない魔法って具体的に何なんだろう?
「もしかして、魔法は知らないのですか?」
「うん。魔法って何?」
「あっ、そうだったんですか。あの…魔法…というのは…。」
喋るのが下手になってきているあまり人と話すのが得意ではないのだろうか。こんなところで話すのもあれだし。
「今から家に行ってもいいかな?」
ひとまず色々聞きたいことがある透明な壁のことや魔法そしてあの黒いものこと。
「はい。分かりました。」
ひとまず、落ちていた本を拾いシエラの家に行くことにした。