黒いもの
「やばい!あいつは、何かやばい」
焦り過ぎて、何言ってるのかわからなくなってきた。
とりあえず、何か戦えるものはないか。
辺りを見回しても何もない。
「これでいいか。」
そして、一本の木の枝を拾った。
長さが少し小さいがなんとかなるだろう。
「これでどうだ!」
枝を振り下ろした。
だが、相手にダメージは与えられなかった。
それどころか、黒いものに当たった部分が消え去っている。
これは、どうしたらいいんだ。
黒いものが近づいてくる。
考えていても仕方がない、まず逃げる!
とにかく壁がある方はダメだ。
あとは、右か左かだけど…右に行こう!
まず、右に行くことにした。
逃げても何も解決しないことはわかっている。
けれど、今は逃げることしかできないと思った。
しばらく、走って逃げて来たけど、全然追って来ない。不幸中の幸いか、あの黒いもの移動はとても遅い。だけど、ずっと逃げていても、いつか追いつかれるだけだ。なんとかしないと。
すると、休むのにちょうど良い洞窟を見つけた。
「良かったーー。」
もう疲れて、足があまり動かない。
一体どうしたらいいのか。
しばらく考えることにした。
あの黒いものはとにかく移動が遅いけど、ずっと休んでいても、いつか追いつかれる。
次は、攻撃手段だけど、あいつには攻撃が効かない。さっき体験したばっかりだ。
もう何も思いつかない、どうすればいいのか。
だんだん眠くなってきた。
寝たらだめなのに、眠くなってきた。
目が覚めた。
やっぱり眠ってしまった。
けど、疲れはだいぶとれた。
このままでいいのか?
自分に問いかけるが、対策法は特に思いつかない。
とりあえず、外にでるか。
外に出ようとしたその瞬間。
「黒いものだ!」
そこにいたのは確かに黒いものだった。
けれど、それは昨日見た暗いものとは全然違った。まず、大きさが違う最初は野球ボール並の大きさだったが、今ではバスケットボール並になっている。
昨日より状況が悪化している。
ひとまず、近づかず距離を取ろう。
そう思い、距離を取ろうした。
その時、何か声が聞こえた。