表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/54

第31話 トラップ2

切り札。本来は勝負を決する手段を意味しているが

現代では「効果的な手段」程度のものだろう

必殺技が「必殺」でない状況に似ている

老齢のリザードマン。神官はいぶかしむように秋を睨む。


「槍の男よ・・・交渉とは何だ」


「そこにある宝珠や間道具。もとは、石化された人達が持っていたものだな

 剣や盾がないのは、冒険で使用するから一緒に石化されてしまっているんだろう?」


「何を言っているんだ?」


「何、お宝への興味は本能的なものなんだろうと思ってね。

 お、そろそろチャージが終了したようだな神官さん?」


神官のステータスを見ればチャージが終了しており、“魔力2倍”の表示が出ている。

これは魔法攻撃をされると相当、怖いことになりそうだ。


「……見えるのか?」


「色々と見えるさ。だから先に能力を明かしたんだよ。

 少しは交渉する気になるだろう?」


神官は油断なく秋を見詰めている。切り札が何かを推し量っている様子だ。


「幾ら貴様に力があろうと、あの方の前では無力じゃ」


「そうなんだよ。教皇と呼ばれてるんだっけ?

 一度、しこたま力を吸われて、えらい目にあったよ」


「なら逆らうことの愚かしさが分かるじゃろう」


「うーん。逆らうってのはどうかなあ。

 実験に価値を感じる限りは、手を出さないようにも感じるんだよね」


「わしらはそんな危険な船に乗る気はない」


「でも、石化している財宝には興味があるだろう?」


神官は再び押し黙った。財宝には目がない。これは抗えない本能とも言える。実際、鍾乳洞は、名剣や鎧、盾など、伝説級のアイテムが集まる宝物殿のようになっていた。これはたまらない申し出でもある。


「石化を解除する白魔法はここにはない。それは分かるよ。強敵を倒してきたお蔭かレベルは鰻昇り。遂に、広くステータスを捜索できるまでになったんだ」


「槍の男よ、それがブラフか本当かは分からぬ。だが、結論はそうだと私にも分かる。

 何故なら、我々リザードマンをここに留める有効な手法だからだ。あの方はわざと石化解除能力を付与しないのじゃろう。上の階層にも下の階層にも高位の白魔法はおそらく存在させない」


「だが、プーカみたいに凄い能力を持った子供がいるよね。

 子供は戦闘に巻き込みたくない。神官さんとも戦いたいとは思っていない」


秋はニヤリと笑い、目覚めたばかりのプーカを見る。やはり“暗示”は表示されていない。

神官も戦う気が失せたのか、魔力チャージが減ってきている。


「神官さん、ここには“時を操る魔法”が存在するよね。

 あの石化を、時を戻すことで解除したい」


「・・・・。

 “時の魔法”が存在するのは事実だ。だが、あの方がそれを放置している意味が分かるか? つまりは常命の者に使いこなせる魔法ではないからじゃ。発動にはもっと大いなる力が必要なんじゃ」


秋は手にもつ槍を見詰め、ゆっくりと記憶を辿っていく。

そう、レベルアップとともに、様々な記憶も戻ってきていた。失われていた事実が色々と見えてくる。


「もう一枚、切り札があるんだ」


秋は能力を稽古槍へと向けた。そこに表示されるのは、“非破壊属性”“抵抗値上昇”“基本能力値上昇”・・・など、まさに神の加護と言えるステータスの数々だ。

そして末尾には、記憶通りの表示があった。

・・・・“女神退避中”


「さて、働いてもらいましょうか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ