死ぬということ。
喪主の挨拶がおわったら、
納棺をするんだ。
いわゆる棺桶に花入れて
蓋するあれだ。
皆で
ばあちゃんの棺桶の中に花をいれてくんだ。
だけど、
正直ここからあんまし覚えてないんだ。
っていうのもさ、
花いれてたら、
なんか急にいろんな感情が飛び出てさ。
ばあちゃんが
死んだということ
を初めて意識したのかな?
そしたら涙が止まんなくなって。
どうしようもなんないから
隅っこに移動したら
その場で膝が崩れちゃったんだ。
そりゃあもうドラマみたいに大泣きするんだ笑
ドラマとかでくっさい役者がえんえん泣くじゃん?
もうほんと大袈裟に笑
そんくらい止まんなくなったんだ。
そしたら母さんが背中さすってきてさ。
でも、
母さんも大泣きしてんの笑
そしたら逆に冷静になって。
そしたら理屈っぽくなってさ。
「泣いたら後が楽になるんだよ。
涙こらえるより、
すっきり泣いた方が
後に引きずらないんだ。
そんな研究があるんだ。」
ってヒクくらい冷静になってさ笑
でもあんまし覚えてないってことは
それだけ感情が出てたんだろうね。
でもね、
人が死にたくなってから
回復できるかどうかって、
どれだけ泣いたり、
笑ったり、
叫んだりできるか
だと思うんだ。
死なないでいられるから
生きられるんじゃなくて、
生きてるって感じられるから
死なないでいられるんだよ。
周りにどう思われたって、
泣いたり、
笑ったり、
叫んだりすることに
怖がる必要はないんだ。