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生きるということ。

通夜と葬式は忙しくて

あまり覚えてないけど、



じいちゃんは弱ってるし、

父さんも体調崩してるしで

なぜか僕が喪主の挨拶をするんだ。



正直、

葬儀中は

挨拶の言葉で

いっぱいいっぱいだったよ笑


でも、

そのおかげで、

へんに悲しみに負けなくてすんで

よかったのかもしれないね。


残る母さんも頼りになんないし、

俺がしっかりしなきゃなって

思えたのかもね笑


正直、

緊張して何言ったか

いまいち覚えてないけど

何て言ったかなぁ・・・?


あ、そうだ。

人にとって一番の不幸ってなんだと思う?


―――お金がないこと?

・・・違う。

―――病気になること?

・・・違う。

―――死ぬこと?

・・・違う。



それは

誰からも相手にされないことなんだ。


逆を言えば、

人間にとって

最大の幸せは誰かから必要とされることなんだ。


そうされて初めて

人間は人間になれるんだよ。


この言葉は

「アドラー」

って人の受け売りなんだ。

今から100年以上も前の人のね。



人はいつか必ず死ぬんだ。


君がこれから出会う全ての人と

別れなきゃいけない日が絶対にくる。


だから覚えておいて。


君がその人を思い続けていたら

その人は君の中で永遠に行き続けるんだ。


逆に

君が誰かのそういう人になれたら

君はずっと生きていけるんだ。


「アドラー」みたいに。

だから、

100年後の僕らに言葉が届いてるんだ。


こんなことを

喪主の挨拶で言ったけな?


ちなみに、

後で誉められたんだ。

「もときくんが立派になって、おばあちゃんは喜んでるだろうねぇ」

って。


どうだろうか?

喜んで、

くれるだろうか?

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