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剣戟の幻想物語 3 栄光の舞台  作者: やきたらこ
一章~憧れの舞台への渇望~
5/30

4.

 俺たちは後片付けを終え、世話になった廃屋と別れを告げた。

 一晩休んだシエルの足取りは軽い。俺たちを置いていくほどに。

「置いてっちゃうよ〜」

 と声を大にして叫んだり、元気一杯のようだ。

「昨日のテンションの低さは何処へやらって感じだな」

 俺の隣に歩くアイゼンも苦笑混じりに言った。





 永遠に続くと思われた道無き道は突如終わりを告げる。

 ベージュの石レンガで舗装された道に、俺たちは途中から割り込む形で降り立った。

 所々《ところどころ》、ひび割れていたり、レンガがすり減っている箇所が見える。それらから、この道路が何年も前に造られたものであると物語っていた。

 俺たちが来た方は森林、そして道を挟んだ向こうは容易に越える事の出来ない白っぽい色の崖になっていた。

「リアン、あそこ」

 シエルが指差した右方を見ると、そこには洞窟の入り口がある。しかしその入り口には小さな建造物が建っていた。それは砦の入り口にあるような標準的な検問所だ。洞窟の入り口を左右から挟むように隣接し、トンネルを延長したように出っ張っている。

「検問所だよ」

 俺は説明するように言った。

 未だシエルがキョトンとしているので説明を続ける。

「共和国と帝国の国境の半分は山脈で遮られているんだ。容易に抜けられないから今まで密入国を防いでいたんだが、正式に出入りする方も山脈を迂回しないといけない。だから先人たちはトンネルを掘って移動を楽にしたワケだ。そこの検問所はトンネルの警備って事」

 ほぇ〜という様子でシエルは納得してくれたようだった。




「一人につき二百セルの通行料だ」

 緑の兵服に身を包み、目深帽子を深々を被っている為、目元部分が見えない兵士が格子越しに言った。

「これでいいか?」

 俺は腰の財布から百セル硬貨を六枚、カウンターに置いた。

 門番兵は六枚の金貨を確認すると、声も無く顎でトンネルの奥を示した。

 通っていいという事らしい。

 一応お辞儀し、俺たちはトンネルの奥へと足を踏み入れた。

まったりした話が続きますが、もう少し続きます。

(戦闘シーンはまだですよ!!)

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