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パラグラフ9
「あ、危ないところを助けてくださって、ありがとうございましたっ」
栗色の髪をポニーテイルにした少女は、興奮気味にそう言って、ぺこりとお辞儀をしてきた。
そして彼女は、自分はシリルという名で、この近くの村に住む者だと自己紹介をする。
「あ、あの……旅の方、ですよね? も、もしご迷惑でなかったら、なんですけど……その、うちの村に、寄って行かれませんか?」
村娘シリルは、もじもじしながら、そう提案してくる。
もうすぐ夜になろうという時間である。
この世界に来て右も左も分からないキミにとって、この提案は魅力的だ。
キミがシリルの提案を受け、村に向かうことにしたなら、パラグラフ10へ。