パラグラフ6
キミとゴブリンのステータスに、どれほどの差があるのか。
キミは自身が遊んだゲームブックの、戦闘に関するルールを思い出す。
攻撃のルール。
主人公の攻撃がモンスターに命中するかどうか、あるいはモンスターの攻撃が主人公に命中するかどうかは、それぞれに「サイコロ」を振り、その結果に特定の値を加味することで、結果を判定するルールになっていた。
主人公の攻撃であれば、主人公の「命中力」に、「サイコロ2個を振って出た目の合計値」(以下これを「2D」と表記する)を加えることで、その攻撃の「命中値」を割り出す。
これに対し、攻撃を回避したいモンスター側は、自らの「回避力」に2Dを加えることで、その攻撃に対する「回避値」を算出する。
この結果、主人公の「命中値」が、敵の「回避値」を上回れば、攻撃は命中となる。
逆に、モンスターが主人公に対して攻撃を仕掛けるときも、同様の方法で判定を行なう
モンスターが「命中力」+2D、主人公が「回避力」+2Dで判定をして、モンスターの結果の方が上回れば攻撃は命中、そうでなければ主人公が回避に成功したことになる。
攻撃が命中した場合、ダメージを算出する。
ダメージ算出では、まずサイコロを1個振り、その出た目の値に攻撃側の「攻撃力」を加え、次に攻撃を受ける側の「防御力」の値を差し引く。
こうして算出された値が最終的なダメージとなり、この値が、攻撃を受けた者のHPから差し引かれることになる。
なお、命中値を決定する2Dでゾロ目(二つのサイコロの目が同じ)を出して攻撃が命中した場合、その攻撃は「クリティカルヒット」となり、ダメージ算出の際に、さらにサイコロ1個分のダメージを追加する。
また、回避値を決定する2Dでゾロ目を出して、敵の攻撃が命中してしまった場合、敵の攻撃は鎧の隙間に命中したものとして、自身の防御力を0としてダメージを受けなければならなくなる。
さて、もしこのゲームブックのルールが適用されるならば、キミとゴブリンとの間には、相当な強さの差があることになる。
三対一はおろか、十対一で戦ったとしても、互角に立ち回れることだろう。
これで、キミが遊んだゲームブックのルールにおける、キミとゴブリンとの強さの差が分かった。
以上を踏まえた上で、パラグラフ7へと進め。