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パラグラフ4
キミが悲鳴の方角へと走ってゆくと、やがて、一人の少女が、三体の異形の生き物に囲まれている光景に出くわした。
粗末な衣服を身に付けた少女が、太い木の幹を背に退路を断たれている。
その少女に対して取り巻くように迫るのは、身長一メートルちょっとほどの、小柄な人型の生き物たちだ。
それらの生き物は、肌が灰色と緑の中間のような色をしていて、手には小剣を持ち、老人のように腰を曲げた身に纏うのは、破れかけの腰布のみだ。
顔を見れば、目がぎょろっと大きな赤色で、大きく裂けた口の端からは、短い牙がはみ出している。
耳はわずかに尖り、頭髪はない。
「いやっ、来ないで……!」
異形の生き物たちに囲まれた少女は、キミに気付く様子もなく、怯えるばかりだ。
そして、獲物に迫ろうとする異形の生き物たちもまた、キミに気付いている様子はない。
キミが早速、小柄な生き物たちに対して「ステータス鑑定」を試みようと思うなら、パラグラフ5へ。
もしキミがそうしたことに興味がないなら、間を飛ばして、パラグラフ7に進むと良いだろう。