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パラグラフ26
キミとシルヴィアは、お互いに救出すべき者たちを連れ出すと、洞窟の外に出たところで、別れを切り出した。
「キミには本当に助けられた。あらためて礼を言わせてもらう──ありがとう。キミがいなかったら、私は、そしてこの者たちは、一体どうなっていたことか……」
キミとシルヴィアの周りには、救出したエルフと人間の少女たちが、合わせて十数人にも及んでいる。
彼女たちを悲惨な運命から救い出したのは、まさしく、キミなのである。
「キミはこの東の村に滞在しているのだったな。この子たちを集落に届けたら、あらためて礼をしに、村に向かうことにするよ。それまで、ひと時の別れだ」
エルフの女騎士はそう言い残すと、キミに手を振り、立ち去って行った。
さあ、キミも村の娘たちを、家に帰してやるとしよう。
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