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琥珀の剣  作者: 舞狐
1章:琥珀の輝き
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冒険者登録

キマイラの襲撃から、数日が経ち

村にも落ち着きが見られてきた。

キマイラが来た原因が俺であると思われることは

両親しか知らないが、あまり長くいるとまた

何か来るかも知れないと俺は考えていた。

早く旅立つべきだな…と考え昨日のうちに準備を

終わらせ両親に今日出る事を伝えていた。

「じゃあいってくる!」

「今度こそだな」

「無理しないようにね、具現化は消費も

激しいから慣れるまで多様しないようにね」


両親からジュエリストの基本はここ数日で

教わった。具現化には体力も魔力も必要で

使用中も消費をする事などを教えて貰った。

まぁ、確かに普段から簡単に出せれば

常に具現化武器で戦えば良いもんな~

だから、通常の装備も必要になるのだ。

中には具現化の触媒になる武器もあるらしい

父さん達の武器がそうらしいが、

通常では手に入らないらしく、ダンジョンや

迷宮で拾うか、強力な魔物が持っているのを

倒して奪うしか無いみたいだった。


「使いこなせるように、頑張るよ。母さん達も

無茶しないでよ。」

そう言って、俺は家を後にした。


出ていった俺を見送りながら

「運命か…」と父さんが呟いたのを俺は知らない…




―――――――――――――――――――


とりあえず町に行って、冒険者ギルドで登録を

しようと、町に向かって進むことにする。

森の木漏れ日の中を進む、初夏の日差しは

気持ちよい、森の中は心地よい風が吹き

ピクニック気分になる。


「ガァァァ!!」

脇の茂みから、何かが襲いかかって来る!!

俺は、バックステップで初撃をかろうじてかわす。


「チッ」

完全に油断していた。

そう言えば村のおばさんが魔物が多いと

言っていたのを思い出した。


剣を抜き構える。よく見ると5匹の群れらしく

気がつくと囲まれていた。


名前:ウェアウルフ

種族:魔獣

LV:5

HP:300

MP:35

攻撃:120

防御:100

魔攻:10

魔防:10

敏捷:200

スキル:雄叫び、仲間呼び、噛みつき2、爪術2


う~ん…弱い。数字的に負ける要素がないな

と思っていたら、二匹が同時に襲いかかって来た。

一匹は、首にもう片方は左手に向かって来た。

俺は、剣の柄で首に飛び掛かってきたヤツを

下から打上、その刹那左手に来たヤツの首に

剣を突き刺す!!

「ギャァァァン」

二匹の悲鳴が上がる。

指した方は、痙攣して動かなくなっていく

残り四匹は同時に四方から、飛びかかってくる。

「サンダーボルト!!」

俺を中心に雷が周り放たれる。雷の初級魔法?

俺以外に雷属性がいないのだから、レベル判定が

分からないが、母さんと少し練習したら色々

便利そうなのが幾つか出来るようになった。

さて、威力はどうかな?生物に使うのは

初めてである。効果が気になる。

雷撃がウルフ達に当たると

「ギャン」

悲鳴と共に狼達が倒れ痙攣をしながら倒れ

動かなく成っていく。まぁ、実用出来る威力かな?

俺は満足して、狼たちの毛皮を剥ぐ

魔物の毛皮や牙等はギルドで、買い取ってくれると

聞いていたので、持っていくことにする。

だが五匹の毛皮を剥いだ所で…これ、嵩張るな

五匹分持てないな…と言うことに気がつく

諦めるか…

頭にスペルが浮かぶ

「ボックス!!」

すると、空間に琥珀色の光の円が浮かぶ

「!?」

なんだろうこれ?攻撃魔法?じゃないよな?

盾にでもなるのか?これ?俺は触ってみる…

おお?!手が吸い込まれる!?

光の反対側には、手が出てないから確実に

吸い込まれている。うん?もしかして!

俺は手を引き抜いて、毛皮を光の中に入れる…

そして光が閉じるように念じる。

光は小さくなり消えてしまう…

「さて、予想が正しければ…ボックス!」

再び琥珀色の円が浮かぶ!!

腕を入れると、先程いれた毛皮が取り出せた。

「おお、これは便利だな♪」

俺は背負っていたリュック、残りの毛皮を

ボックスの中に入れる。再度、閉じて再び

「ボックス」手を入れる何も手に当たらない…

ヤバい…まさか…

せめてもリュックはと思った瞬間、

手にリュックが握れた。

「を?そう言うことか!!」

俺は毛皮を思うと、リュックかを消えて

毛皮が手に来る。容量は分からないが

取り合えず荷物を入れられる魔法?と納得した。

「さて、今日中に町まで行かなきゃ…」

昼間ッから魔物に教われたことを考えると

野宿は避けたいな…と歩くペースを早める。


―――――――――――――――――――――

途中、ウェアウルフとグリズリーの襲撃を受けたが

全て楽々返り討ちにして、ボックスの中に

素材として収まっている。


森を抜けて、しばらく平原を歩く太陽が地平線に

近づき、辺りは赤く染まりだす。

ようやく、町が見えてきた。

何度か父と訪れた「アマンの町だ」

この辺りでは一番大きな町で、近隣の村や町から

特産品や必需品が集まってくる町だ。町の中心には

この辺りの領主の館があると父から聞いたが

俺には関係無さそうだから気にしなくていいか。


俺は町の入口で、衛兵に身分証を求められたが

村から出たばかりで無いことを伝えると、仮の

身分証を発行してくれた。今日は遅いから

明日にてもギルドか領主の館で身分証を貰うように

言われた。領主の館では、お金を納めれば身分証を

出してくれるそうだが、ギルドは定期的に

仕事をすればただでくれるらしい。

当然、俺はギルドに行くつもりと答えた。

衛兵は笑いながら

「頑張れ、新人君」と送り出してくれた。

多分俺が、夢見る若者と写ったのだろう。

16ってもまだ子供であることには違いない

「取り合えず宿かな」

俺は夕暮れで赤く染まった町を歩く

しばらく歩くと

「満腹亭」と書いてある看板を見つけ、

見上げて見る。赤レンガの洋館で、

見た目も綺麗そうだし、飯もうまそうな感じだ。

ここにしよう。入ると、同じ歳位の女の子が

対応してくれた。赤毛のセミロングが良く

似合う、笑顔の可愛い子だ。

「三日分宿を取りたいんだけど、朝晩飯付で。」


「三日分ですと、銀貨10枚ですが大丈夫?」

同じぐらいの歳の子が、普通は持っていない

金額なのだろうか?俺は父から50枚ほど

餞別に貰ったので、取り合えず大丈夫と思い

「先払いかい?」

「はい、それでお願いできますか?」

やはり、信用が無いらしい。当たり前だなと

笑いながら俺は、銀貨を支払う。

「ありがとうございます。お部屋は

二回の奥になります。ご案内します。」

少し安心したような笑顔で部屋に向かっていく

「頼む。」彼女の後に付いていく。

階段で、ふと上を見上げると白い桃が揺れている

福眼!形のよいそれは、思わず触りたくなる…

階段が終わり、少し悲しみにくれる俺に

「此方です。夕食は下の酒場が閉まるまでに

お取りください。

朝食はお昼迄取る事ができます。」

「分かったよ、ありがとう。」

「では、ごゆっくり。」

彼女は受付に戻っていった。


俺は荷物をボックスからだし、

一休みして、酒場で食事を取りに向かう。

まだ時間が早いせいか、人は少ない。

俺は、カウンターに座りマスターらしき人に

食事を頼んだ。

しばらくすると、マスターかパンと肉料理を

持ってきた。エール酒をサービスだと言い

ついでくれる。

「冒険者かい?」

「明日からね」と答える。

「最近は魔物が増えて、たまにここら辺では

いないはず強力なのもいるらしいから

気を付けろよ」

「分かったよ情報感謝。」

俺はエール酒を追加で貰いしばらくマスターから、情報をもらって、部屋に戻っる。

1日歩いたせいか、睡魔がすぐにやって来た。


―――――――――――――――――――――

次の日、俺はギルドに向かう。

ギルドに入ると数人の冒険者が、壁を眺めてた。

チラッと見ると、壁には依頼の書いた紙が

張り付けてあった。

俺は受付にの女性に、20代位だろうか?

黒髪の丸メガネをかけた可愛い笑顔で

「本日のご用件は?」


「冒険者登録をしたいんだ」

一瞬驚きの顔したように見えたが

「畏まりました。此方に必要事項を

お書きください。」

俺は紙を受取人、書き込み受付に渡す。

それを受取り、受付嬢は魔方陣を起動させ

何事か唱えると、受付の右にあった、

水晶玉が淡く光。

「こちらに左手をかざしてください。」

俺は言われた通りにすると水晶に身分証が

浮かび上がる。

「これで、登録完了です。身分証が必要な時は

ライセンスと唱えると出てきます。」

「ライセンス!」

氏名:ライカ

職業:冒険者

ランク:G

所在:アマン

と表示された半透明の文字が浮かび上がる。

魔法で管理されているのだろうか?

まぁ、興味ないからいいか~

「ギルドに関して説明は必要ですか?」

「両親から聞いてるから、いらないよ。それより、買取りはここでもしてくれる?

ウェアウルフとグリズリーの毛皮と牙、

爪なんたけど」

「え?ライカ様がたおされたのですか?」

なんか、いけなかったのかな?

「そうだけど?何か問題あったかな?」

「いえ、両方たもEランクの魔物ですから

ライカ様位の年齢で独りだと…」

と驚いた顔をしている。

「両親にいろいろ教わったから~」

「そうですが、名のある方なのですね。

では、素材をお渡しください此方で

査定しますので。」

「ボックス」俺は昨日の戦果を引っ張りだす。

「30匹分ぐらいかな?」

受付嬢は目を見開いて

「何処からだしたんですか?こんなに、

これ全部ライカさまが?」

「何処に締まったかは、

内緒ね倒したのは俺だよ。」

俺は笑顔で答える。

「そうですか、びっくりしました。

私ルイーダと言います。ほぼ、毎日

ここにいますので今後ともお願いします。」

どうやら、一人前の冒険者として

認めて貰えたようだ。

「此方が買取り分で銀貨30枚になります。

後、ただいま討伐報酬が出ていますので

プラス銀貨30枚、計60枚お支払になります。」

ほぼ、一般市民の2ヶ月分の収入だ…

「冒険者って稼げるんだね…」

「討伐は危険が伴いますから、

その分報酬もよいです」

ルイーダは笑顔で教えてくれた。

「現在、魔物が増加傾向にあり討伐報酬が

出ていますので魔物と戦える方は稼ぎ時ですが

この辺りのいない魔物も確認されて

いますので十分注意してくださいね。」

マスターの情報と同じだな…

「ありがとう。またよろしくねルイーダ♪」

「此方こそ、ライカ様」

俺は手を振って、ギルドを後にした。

「取り合えず、お金もう少し稼ごうかな~」

俺は町を出て、森に向かう。


――――――――――――――――


しばらく、ウェアウルフを狩ながら進むと

誰かが、こちらに走ってくる。


「!?」一人は頭から、血が出ている。

もう一人は、防具が引き裂かれている…

「回復アイテムもってないか?」

よく見ると背負われたもう一人か

深手を負っていた。俺はリュックの中に

「ボックス」を開き中から回復薬を出す。

実際リュックにはなにもないのだが、

ボックスを使うとルイーダ様に

驚かれてしまうので、カモフラージュだ。

「助かる。アマンにいるのか?俺はロイ、

後でお礼がしたい。」

回復薬を使いながら男が此方を見る

「うん、俺はライカ満腹亭にしばらくいるよ。」

「そうか、今は急いでこいつを医者に

見せないと…後で必ず行く!ライカ君も

今日は帰った方がいい、あんな、狼の魔物

初めてだ。」

と言ってロイ達は町に引き返していった。

途中、ロイのステータスをみたが大した事

無かったのでロイの忠告を無視して森を進む

「まぁ、あの人達が逃げられるなら何とか

なるかな~」を?

ウェアウルフだ…5匹か

相手は気がついていない様だった

「サンダーボール」俺は雷の玉を5個作り出し

相手に投げつける!

あっさり、五匹を倒し解体作業に入る。



後から、何かが迫ってくる気配を感じる…

「ウォォォーン」と怒りの声が迫ってくる。


「もしかして…さっきの話のやつかな?」




「ガァァァ」

後からそいつは襲い掛かってきた!!

さっきまで、前から向かって来ていると

思っていたら…

「チッ」

俺は横に転がりながら避ける!!


奴はすぐに反転して爪を降り下ろす。

さらに転がりなが、手で地面を弾き、

宙返りをして、距離を取る…


俺は剣を構えて奴を見る。



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