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児玉さん。俺、頑張ります!  作者: 虹色
9 十月の章
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 ★★ 遅い・・・。 : 児玉かすみ


なんだろう?

「婚約者として訊きたいこと」って何?

もちろん、わたしたちの将来に関係のあることよね?


雪見さんとわたしが上手くやって行くために、雪見さんが確認したいこと。

こんなふうに急に会わなくちゃいけないほど重要なこと。

もしも、わたしの答えが雪見さんの希望と違っていたら……?


お別れしなくちゃいけない……のかな?


雪見さんがそうしたいなら、仕方ない……?

そういうときは諦められるようにって、何度も考えていた……よね?




――― それにしても遅い。



どうしちゃったのかな?

あれから20分以上経つのに。


おかしいよ。

雪見さんの家から住宅街を抜けて来れば、歩きでも5分ちょっとで来られるはず。なのに……。


赤いチェックのパジャマは、色気がないから気にしないことにして着替えなかった。

車で来られたら着替えている途中になりそうだし、雪見さんはすぐに帰るって言ったから。

でも、こんなに時間がかかるなら、着替えればよかったかな? これならお化粧をする時間も……。



――― まだ来ない。



そういえば、さっき、救急車の音が……。



――― え?



やだ、どうしよう?!

もしも、車とぶつかったりしていたら。

でなければ、通り魔とか……。



うそ……?



ああ、嫌! そんなこと……。


怖い。

雪見さんに会えなくなったら……。



どうしよう?

外に出てみた方がいい?

玄関からのぞくだけでも。


そうだ、電話……ダメだ。

出なかったらますます怖い。



どうしよう? どうしよう? どうしよう?



雪見さん……、どうか、無事に到着してください……。







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