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児玉さん。俺、頑張ります!  作者: 虹色
7 夏休みの章
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 ★★ 気持ちいいな…。 : 児玉かすみ


寝ちゃってたんだ、いつの間にか・・・。

雪見さんは? ・・・眠ってる。


そうだよね。

朝からあんなにたくさんのサンドイッチを作ったんだもんね。



雪見さんの寝顔を見るのは2回目だね。


「ふふ・・・。」


無邪気な顔をして。

風に吹かれて髪がふわふわしてる。

お腹に掛けたバスタオルが、お昼寝をしている子どもみたい。



波の音とゆるやかな風・・・気持ちいい。

目が覚めたあとに、こうやってぼんやりしている時間も。


あ、寝返り?

狭いベッドだけど・・・上手に動くね。仰向けになったよ。

バスタオルを掛け直してあげた方がいいかな? ・・・大丈夫かな。

なんだかますます子どもみたい。



雪見さんの料理の腕前、結構すごいんじゃないかな?

あのサンドイッチ、ほんとうに美味しかったもの。


卵とツナとチーズの3種類。

お母さんから教わったって言ってた。

ツナには刻んだ野菜が入っていた。


「味付けは目分量ですよ。」


って笑っていたけど、目分量で美味しく仕上げるのは慣れている人じゃないと無理だと思う。


・・・そうか。

もともとは自炊していたんだったね。


再開したのは・・・5月ごろだっけ?

うん、そうだな。

わたしがお呼ばれしたのが6月だったから。


あのときも、シンプルだけど美味しかったよね。

きっと、料理のセンスがあるんだと思うな。



あのサンドイッチ・・・。


わたしを驚かせようと思ったって・・・。



ほんとうに驚いた。

それだけじゃなくて、嬉しかった。

わたしを喜ばせようと考えてくれたことが分かったから。

サンドイッチそのものよりも、そういう雪見さんの気持ちが嬉しい。


この、ゆったりした時間も・・・。



わたし、雪見さんのことをどう思ってるんだろう?

一緒にいると楽しいけれど・・・。


「うー・・・ん・・・。」


あ。

伸びをして・・・起きた? ぼんやりと瞬きをして。


「児玉さん?」


眠そうな顔で微笑んで・・・やっぱり子どもみたい。


「よく寝てたね、雪見さん。」


「そうですか? ふわぁ・・・・。」


ふふ。

そうやってあくびをする姿も、やっぱり子どもみたい。



それを見て笑ってしまうわたしは・・・やっぱり子ども?

それともお姉さん、かしら・・・?







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