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52話 突然光り出す私たち、え? 運命?

「もふりも、ぴんく」


『ああ、そうだな』


「もふりも、まっちろっていっちゃ」


『ああ、言ったな』


「でも、ぴんくよ」


『そうだな、ピンクだな』


『かわいいねぇ』


『うん、かわいいねぇ』


「かわいいぴんくねぇ」


「はぁ、お前らの感想はそれかよ。まぁ、仕方ないか、お前たちはまだ子供だもんな。俺たちみたいな汚い大人と違って、純粋な心の持ち主のお前たちの感想は、そうなるよな。俺が何も考えずに、そう思えていたのは、いつくらいまでだったか」


『お前は子供の頃から、そんな性格だったろう。俺は知ってるぞ。あれは……』


「俺のことはいいんだよ! それよりもこいつのことだろう」


『お前が話し始めたんじゃないか』


「おい、ガオ、ポヨ、ユイ。一旦屋敷に戻るぞ。それでこいつが怪我していないか、場合によっちゃ魔獣医を呼ばなきゃならんし、そうじゃなくとも元気にさせないとダメだからな」


『うん、いそいでかえる!』


『けがしてたらたいへん!』


「ねぇ、このこぴんく」


 ごめんね、怪我も気になるんだけど、この子の色が。お屋敷に戻りながらで良いから話しを……。


 そう、アルベルトさんとエルドレッドに言おうとした時だった。突然私の体が光り始めたんだ。ガオとポヨもね。


『おー、ポヨ、ひかってる』


『ガオもひかってる』


『ユイもひかってる』


『みんなひかってる。このまえといっしょ』


 うん、この間と同じ光だね。光の強さとか、溢れてくる光の量とか、本当にそっくり。


 何に似ているか。それは私たちが初めて出会った日のあの光。私たちが運命だって印の光に、今の光はとっても似ているんだ。似ているっていうか、たぶん同じもの。なんで今、運命の光が光り始めたのか?


 お父さんドラゴンたちによると、運命かどうか確かめるのに、自分たちの魔力をつかって、確かめる事ができるらしいんだ。こう、魔力をお互いの体に流し合うと、魔力が反応して光るって。


 でも、私たちはまだ、そんな事はできない。なにしろ今、いろいろと練習中だからね。そんな相手に魔力を流すなんて高度な事はできないよ。


 じゃあなんで突然光り始めたのか。私は自分の体や、ガオとポヨを確認する。2人もそれぞれ確認。


 その時、アルベルトさんとエルドレッドが、あるものを見ていることに。そしてそれを見て、驚きと面倒なことになったっていう顔をしていることに、私は気づいていなかったんだ。そんな中……。


『あっ! ひかってる!!』


『いっしょにひかってる!!』


 ガオとポヨがほぼ同時に、同じ場所を指差したの。2人が指差しているのは私で、胸の辺りを指さしていたよ。何、一緒に光ってるって? 私が一緒に光るのは当たり前だよ。だって2人と私は運命なんだから。


 と、疑問に思いながら、とりあえず胸の辺りを見る私。……うん、光っていたよね。これ、私の光じゃないよね? 別にちゃんと光ってるよね?


 光っていたのは、私の胸ポケットから顔をちょこっと出している、ピンクのモフリモだった。私が光っているから、そう見えるんじゃ? と思って確認したけど、やっぱりモフリモ本人が光っていて、私たちの光と同じだったよ。


 と、いうことは? 同じに光るってことは光るって事で……。


『オレたち、いっしょ!!』


『みんないっしょ!!』


『おれたちうんめい!!』


『ぼくたちうんめい!!』


 そうなるよねぇ。え? 運命? でも、運命の相手って、こんな簡単に出会えるものなの? だってガオとポヨと出会ってから、まだ数ヶ月だよ? 奇跡だって言ってたよね?


『あっ、きえはじめた!』


『こんどはいつひかるかなぁ?』


『まりょく、れんしゅうしないとだめ』


『れんしゅうたいへん』


『ひかりきれいだから、いっぱいみたい』


『うん、みたい。でも、まりょくはたいへん』


『いつでもばしばし、ひかればいいのに』


『そしたら、かぞくいっぱいもうれしいもんね』


『『ねぇ』』


 バシバシって、そんな光ったら大変だからね!? それじゃあ運命っていうのが薄れるよ。いや、そうじゃなくて私たちは、この小さく可愛いピンクもモフリモと運命?


『オレたち、かぞく!!』


『ボクたちかぞく!!』


『『よろしくおねがいします!!』』


「あー、待て待て、そう話しをかってに進めるな。見てみろ、怖がっているところに、困惑も加わった顔してるだろう。いきなり家族って言われたら、そうもなるわな」


『いきなりかぞくだめ? でもオレたち、いきなりかぞくになった』


『うん。いきなりかぞく』


『その前に、たくさん話しをしたんじゃないのか? お前たちの両親が』


『そうだっけ?』


『おはなしした?』


 したよ。ガオとポヨは、半分以上セシルさんの洋服で笑い転げてたけどね。


『何だ? 話しをしなかったのか?』


 いや、だから話しはしたんだよ。ああ。もう、話すことがいっぱい過ぎる!


「はぁ、その家族の話しも、このモフリモがどうしてここにいるのかも、これからのことも、たくさん話す事があるからな。さぁ、屋敷に戻るぞ」


 面倒になったアルベルトさんが話しを切って、みんなで屋敷に向かって歩き始める。その頃には光が消えていて。ポケットのモフリモの表情は、怖がっているっていうより、困惑の方が多くなっていたよ。


 いろいろな事が起こっているけど、うん、まずは、私たちは何もしないから安心してね。

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