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47話 家の中にも外にも難関と敵がいっぱい

 あることで意気込んだ私。だけど外へ行く前に、最初の難関が待ち受けている。そこへ向かって、みんなでぞろぞろ廊下を歩いて行く。


 ちなみに私たちの部屋は、2階の右側の真ん中の部屋だよ。隣はフェリシアお姉ちゃんの部屋。私はまだ2歳児。他の2歳の子供たちよりも、動きは良いらしいけど。それでもね。


 階段がね、この屋敷で1位2位を争う敵なんだよ。だから私が動きやすいようにって、部屋を2階にしてくれたんだ。1段下りるだけでも、転げ落ちるんじゃないかと思うし、半分ほど上るだけで、体力の限界が……。というか、時間がかかり過ぎるっていうか。


 時間がある時は、もちろん1人で頑張るけど、遊びに行く時や急いでいる時は、エリスさんかフローラさん、アルベルトさんやバートランドさんが手伝ってくれるか。ガオとポヨが私を背中に乗せて飛んでくれるよ。


『ゆい、はやくいく』


『きょうは、ボクのばん』


 ということで、今日は早く外に行って探検をしたいってことで、ポヨの背中に乗って、下まで下りるよ。


『いい?』


「うん」


『オレもいい』


『ポヨ、とびます!!』


 スッと簡単に浮かんで、ささっと階段下まで飛んで行ったポヨ。そうしてそのまま玄関まで進み、アルベルトさんに玄関を開けてもらって外へ。それから玄関から1番近い噴水まで飛んでもらって、そこで降りたよ。


 飛ぶのはだいぶ慣れたかな。少しのことくらいじゃ、みんなバランスを崩さなくなったし、なんだったら、少しアクロバティックな乗り方もできるようになったし。

 でもあと1年くらいすると、ガオとポヨは私と同じくらいの大きさに成長するから、そうしたらできることがもっと増えるって。


『とうちゃく!!』


『たんけんのじゅんびをはじめます!!』


『ゆい、あみをだして』


『カゴも出して』


「うん!」


 網は水たまりや池、噴水や川から、何かを掬う時や何かを捕まえる時に使うよ。水たまりは今日はないかな、ここ3日良いお天気だったからね。


 池は、庭には噴水以外に、そこそこ大きな池が3つあって、そこには可愛い魚が泳いでいるんだ。


 もちろんその魚は捕まえたりしないけど、野生の魔獣や鳥が、運んできたものを捨てるか、落とす事があって、時々面白い物が見つかるんだよ。この前なんて、綺麗な宝石みたいな石が見つかったしね。だからそういうのを掬うんだ。


 そして川。なんとお屋敷の敷地内に庭に川が流れているんだ。少し向こうの山から流れてきているらしいんだけど、庭だよ? まさか庭で川遊びができるなんて、思いもしなかったよ。

 1週間前は、みんなで魚釣りをした後、そのままバーベキューみたいにして、ご飯を食べたんだ。楽しかったなぁ。また今度する予定なの。


 それに今まで自然で育ってきたガオとポヨ。いきなり人間の生活に慣れろっていうのも無理な話でしょう? 


 だから時々、探検や冒険ごっこの延長で、庭の川。それからお屋敷の敷地には、大きな畑や魔獣小屋があるんだけど。その辺りで、キャンプみたいにして過ごすことになったんだ。そうすれば、ガオとポヨも少しは自然を感じられるからね。


『オレ、あみ』


『ボク、かご』


「あたちはいろいろ」


『じゅんびはかんぺき』


『しゅっぱつしよう』


「しゅっぱちゅ!!」


『『おー!!』』


『きょうは、むこういく!!』


『このまえと、はんたい!!』


 ガオとポヨが歩き始め、私とアルベルトさんが後ろから付いていく。


「いいか、探検は面白いもの、楽しいものを探すだけじゃなく、周りに居るかもしれない、敵のことも考えなくちゃいけない。襲われて怪我をしたら、探検できなくなるかもしれないし、もしかしたら死んでしまうこともある。だからしっかりと周りを確認しながら進むんだぞ」


『うん!!』


『けがするのだめ、しぬのだめ!!』


「探検も冒険も他のことでも、みんな同じだからな」


『『うん!!』』


「あい!!」


 こうして遊びの時でも、いろいろと指導してくれるアルベルトさん。素材採取の仕方とか、網をどう使えば良いとか、基本を教えてくれるんだ。どれも大切なことだからね。


 今はお屋敷や庭での探検だけど、外に出たら危険がいっぱい。ちゃんと話しを聞いて、外で怪我をしたり、死ぬような目に遭わないように、しっかりと話しを聞くよ。


 でも、まぁ、庭もそこまで安全じゃないんだけどね。部屋を出る前に、みんなで気合いを入れていたでしょう? 『あいつとあったら、しっかりたたかう』とか、『がんばって、しょくりょうにする!!』とかね。


 私は『あたちは、ちーぷをまもりゅ!!』って言ったし、アルベルトさんは『あいつはお前たちのライバルだからな』なんて言って。


 さすがに命の危険はないんだけど、この広い庭にいる、今の私たちにとっての最大の敵に向かって、気合いを入れていたんだ。

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