46話 アルベルトさんとバートランドさん
『じゅんびはかんぺき』
『ボクたちもかんぺき』
「しょれじゃあ、しゅっぱちゅ!!」
ガオとポヨと一緒に廊下に出る。するとすぐに、アルベルトさんが私たちに声をかけてきた。
「おう、今日はどこで遊ぶんだ?」
『きょうは、そと』
『そと、たんけん』
「じゅんびはばっちり」
「よし、外だな。あれに気をつけて、たくさん遊ぶんだぞ!! 何かあればすぐに俺に言え」
護衛騎士のアルベルトさん35歳。私たちに気さくに声をかけてくれて、時々一緒に遊んでくれる、ガオとポヨがこのお屋敷の中で、家族以外で1番好きな人だよ。私も気さくに声をかけてもらえるから、ありがたたいんだ。
ほら、養子縁組とはいえ、私は貴族の子どもになったわけで。使用人やメイド、そしてほかの人たちも、私を貴族の子どもとして扱ってくるから、地球での生活には慣れている私にとって、どうにも慣れないことばかりなんだよね。
でも守ってもらっているんだから、こんなことで文句は言えない。私が慣れれば良いだけなんだから。
ただ、そんな人たちの中でもアルベルトさんは、気さくに接してくれるから、とても気が楽なの。あ、別に他の人たちが嫌いってわけじゃないよ。みんなとても親切にしてくれて、私を受け入れてくれて、私はみんなも大好き。
それから、そんな気さくなアルベルトさんを、いつも叱っているのが、もう1人の護衛騎士、バートランドさん28歳。もともと2人は騎士として働いていて、アルベルトさんが隊長で、バートランドさんはアルベルトさんの隊にいたんだ。
私がここで暮らすことが決まって、パパが配置替えをして、2人を私たちの護衛騎士にしてくれたの。
ちなみに部隊の方は、最近はドラゴン騎士があまり生まれていなかったけれど。それでも少しずつ人数は増えていたし、優秀なドラゴン騎士たちが育ったということで。今まであった部隊にもう1つ部隊を作り、全部で5部隊として、新しく編成しなおしたんだって。
そしてバートランドさんが、いつもアルベルトさんを叱っていると言ったけれど。いつも言葉遣いが悪いと叱っているらしい。それから生活態度も生活自体も、もう少しシャキッとしろってね。
アルベルトさん、ドラゴン騎士としては、他の国に名を馳せるほど、とても優秀な人なんだ。でもそれ以外が……。ズボラというかなんというか。あまりに酷いものだがら、時々バートランドさんと奥さんが、家をチェックしに行くらしい。
なんで部下がそこまでできるのか。それはアルベルトさんとバートランドさんが親戚で。アルベルトさんのお兄さんから、あまりにも生活態度が悪い場合は、2人でビシバシやってくれると言われているんだとか。
だからなるべく仕事中は、他の人もいるから注意はしないけど。仕事が終わったあとは良く、叱られている姿が目撃されるの。そんな見られていたら、仕事中じゃなくても、関係ないと思うけどね。
私たちもここへきてからの1ヶ月で、5回は叱られている姿を見たかな。それを見て、ガオとポヨがダメねぇって言っていたよ。
バートランドさんは今日はお休み。護衛は2人だったり、1人だったりその時々。2人一緒に休みのことはないよ。後は時と場所によっては、護衛人数が増えるんだ。
『それじゃあみんな、ママが出かけてくるから、危ないことはしないで遊ぶのよ。それからみんなに迷惑をかけないようにね』
『ママ、きょうはおそい?』
『このまえ、とってもおそかった』
『どうかしらね。ママもいろいろやることがあるから。でもこの前よりは、早く帰ってこられるはずよ』
『いっしょに、ごはんたべる』
『きょうはいっしょ』
『分かったわ。今日はご飯までに帰れるように、頑張って仕事を終わらせてくるわ』
『『おやくそく』』
『ええ、約束よ』
そう言い、窓から飛び出て一瞬でドラゴンに戻ると、空へと舞い上がったお母さんドラゴン。お父さんドラゴンもお母さんドラゴンも、街にいる間に、やらないといけない事がたくさんあるって、とっても忙しいんだ。何をしているかは分からないけど。
「さて、じゃあ俺たちも行くぞ」
『ポヨ、きょうもいっぱい、たのしいみつかるかな?』
『ガオ、いっぱいがいいね』
『でも、あいつとあったら、しっかりたたかう』
『うん! ゆいもしっかり!』
「うん! しょうだね!」
「頑張れよ。あいつはお前たちのライバルだからな」
『うん! がんばって、しょくりょうにする!!』
『ぼくたちのおやつ!』
「あたちは、ちーぷをまもりゅ!!」
「よし、その調子だ。さぁ、外へ行こう」
今日は奴らも出会うかな? いつでもこい、私たちが相手になってやる! 魔法習いたての私にとって、良い練習相手だ!!




