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4話 繰り広げられる死闘、巻き込まれて転がる私、そして決着

 そうして始まった、2匹の激しい戦い。それが今現在も続いていて、それで私はさっき、


「もちもまたちんで、あのしぇかいで、しゃいかいできちゃら、ぜっちゃいになぐっちぇやる!!」


 と言ったんだ。


 2匹の激しい戦いに巻き込まれ、転がされたり、下敷きになりそうになったりして、いつ殺されるか。

 しかも、ここで助かったとしても、結局は勝ったうちのどちらかに、私は食べられるだろうからね。


 ただ、綺麗なドラゴンが勝ってくれたら。もしかしたら、なんとかなるかもしれないなんて、ちょっと思っているんだ。

 

 どうしてそんな風に思ったかと言うと。大きな猪魔獣は、唸ったり、叫び声を上げたり騒ぐだけだけど。綺麗なドラゴンは……。


『なぜ暴れているのかは分からんが、サッサと自分の住処へ戻らないか!! ここは俺たちの縄張りだ!!』


とか、


『チッ、面倒だな。……やってしまうか。俺たちの糧になってもらうぞ!!』


 とか。話しているんだよ。


 バカ神に、どんな言葉で分かるようになる、言語能力をもらっておいたから、あの綺麗なドラゴンの言葉が分かるのか。でも、なら何で、大きな猪魔獣の言葉は分からないのか。その差が分からないけけど。


 今はその事はよくて。もしかしたら、話しをする事ができるかも、それでお願いしたら、助けてくれるかもしれないでしょう?


『グギャアァァァッ!!』


『フンッ!!』


「あ~」


 綺麗なドラゴンと大きな猪魔獣の攻撃で生じた風圧で、また転がされる私。ただ思いきり転がされたおかげで、2匹から離れることができて。しかもそんなに衝撃を受けることなく、良い感じに木にぶつかって、止まることができた。


 私はゆっくり起き上がると、2匹の戦いを見守る。突進や大きな牙、時々火を使い、綺麗なドラゴンを攻撃する大きな猪魔獣。たぶんあの火は魔法だろう。


 この世界には人間以外にも、獣人やエルフといった、様々な種族の人たちが暮らしていて、みんながなにかしらの魔法を使えるみたいなんだ。そしてそれは魔獣も同じで、あの大きな猪魔獣は、火の魔法が使えるらしい。


 ただ綺麗なドラゴンは余裕があるのか、全ての攻撃をかわし。大きな猪魔獣の火魔法で燃えてしまっている、木々や草花に水をかけ消しながら。引っ掻きやおっぽ、それに光の光線? で攻撃して。どんどん大きな猪魔獣を追い詰めていったよ。


 そして……。


『グギャアァァァァァァッ!!』


 トドメの光線攻撃が、大きな猪魔獣のお腹に当たり、大きく綺麗な穴が開くと。大きな猪魔獣は大きな叫び声を上げながら、その場にドシーンッ!! と倒れた。綺麗なドラゴンの勝利だよ。


『フンッ、初めから負けることは分かっていただろうに、余計な手間をかけさせる。まぁ、チビ共の土産になるから良いが。さてと、さっさとしまって帰ろう』


 独り言を言いながら、綺麗なドラゴンが軽く手を挙げると、鏡のように平べったい白い丸が空中に現れ。その中に、大きな猪魔獣をグイグイ押し入れる綺麗なドラゴン。そして全部を白い丸に収めると、くるっと振り返った。


 その瞬間、私と綺麗なドラゴンの視線がぶつかったよ。


「あ? 何だ? それにこの気配は……」


 驚いた表情を見せた綺麗なドラゴン。この様子だとやっぱり私に気づいていなかったみたい。


 さて、目が合って向こうが私を認識したけど、この様子だと、やっぱり食べられちゃうかなぁ。はぁ、転生して数10分で命を落とすのか。数分よりは長生きできたけどさ。


 でも、とりあえずは話しかけてみないとね。で、どうしても死を避けられなかったら……。神様、私に殴られる準備をしておけよ?


 ドシンッドシンッと近づいてくる綺麗なドラゴン。大きいからすぐに、私の前まで歩いてきたよ。そしてさっきの大きな猪魔獣じゃないけど、じっと私を見てきた。


 よし、話しかけるなら今だ!! 私は大きく息を吸い込み、そして……。


「たべないでくだしゃい! はなちきいてくだしゃい!!」


「なぜ幼児がここに? ここは危険だ。安全な俺たちの巣まで連れて行こう」


 見事に私と綺麗なドラゴンの話しが被った。ん? 今、なんて言った?

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