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31話 生き生きする女性陣、話し合い後の最高のキノッコ

「それよりも、そのおじ様ですわ!」


 声を大きくするフェリシア様。


「ユイにそのおじさまが会いにきたら、絶対にそのおじ様をぶっ飛ばしますわ!」


 え? ぶっ飛ばす?


「アクウェルが!」


 あ、ああ、パートナーのドラゴンのアクウェルがね。あー、ビックリした。ぶっ飛ばすって。いや、貴族のしかもお嬢様が、その言葉遣いはどうなんだ? ん?


「フェリシア、言葉遣いに気をつけて。でも、フェリシアではないけれど、それくらいは私も賛成だわ。ユイちゃん、おじ様が訪ねてきたら、すぐに私に言うのですよ」


「あ、あい」


「ならば私も、思い切り教えてやろう。ユイがどれほど危険だったかを!!」


「いろいろ、お仕置きを考えておかなければいけませんわね」


 なんだろう、女性陣が全員ニヤリと笑い、目が光った気がする……。しかもここに来て、今までで1番生き生きしているような?


「それじゃあ、1週間後の良縁の儀終了後、皆でこちらへ移ってくるということで良いな」


『ああ、まずは全員でそちらへ行き、その後オレは戻る。そして少し経ったら交代だな』


「父上、それならば先に誰かを送り、ユイたちの部屋を用意しておいた方が良いのでは?」


「確かにあなたの言う通りね。私が数日早く戻り、いろいろと準備をしておくわ」


「お母様、それなら私も共に帰りますわ。ユイとガオとポヨのために、可愛いものを用意しなくてわ。もちろんカッコいいものもよ」


「分かったわ。それじゃあフェリシアも一緒に戻りましょう」


「ああ、今からとても楽しみですわ!!」


 私の話しで、ひと言ふた事しか話していないのに、いろいろなことが決まっていった話し合い。


 最終的にあと2日したら、オリヴィア様改めてママ。ママと呼んで欲しいって頼まれてね。それからアデリーヌ様改めアデリーヌお姉ちゃま。そしてフェリシア様改めフェリシアお姉ちゃまが、先に街へ戻ることに。


 残りのメンバーは、良縁の儀が終わった2日後に、街へ行くことになったよ。どうして2日後か。


 それは良縁の儀の後に、パーティーが開かれるんだけど。そのパーティーのせいで、グレイオル様改めパパとヴァルガン様改め、ヴァルガンにぃが。酷い二日酔いになって、絶対に動けなくなるから、だって。


 そしてそんな2人を監視するために、アルディス様改め、アルディスお兄ちゃまが残ると。これはママ直々の指示らしい。しかもそれは今回だけじゃないらしく……。


「お父様はよく、お仕事を途中で放り出して、どこかへ行ってしまったり、余計なことをして、問題を起こしたりして、お母様に叱られるの。ヴァルガンお兄様も。だからお母様は時々、アルディスお兄様に、お父様たちを監視させるの。私も時々お手伝いするわ。ガオ、ポヨ、ユイ、今度一緒に監視しましょうね」


『かんし? たのし?』


『ぼくたちのしらないあそび?』


「……うん」


 子供に監視されるって、何してるのよ。ガオ、ポヨ、監視は楽しい遊びじゃないからね?


 と、まぁ、こんな感じで、全ての時間を合わせても、3時間もかからずに、話し合いは終了。


 この後はお父さんドラゴンが言ったように、また食糧庫へ行って、今日のおやつの準備と、夕飯の準備の手伝いをすることに。


 行くと子供ドラゴンたちがすでに作業を始めていて、すぐに私たちも合流。まず最初にやることは、キノッコの手足を引きちぎること。


 言葉にするとあれだけど、狩った後のキノッコは、不思議なことに顔が薄くなり、ほとんど分からなくなって。


 それから本来キノコに根っこはないけれど、でも手足はしわしわのひょろひょろになって、柄から根っこが出ているように見えるから。引きちぎるのに抵抗はないんだ。


 それにバカ神にね、そういう精神的苦痛? の耐性をもらっておいたから、ぜんぜん平気なの。

 

 ほら、私の理想の異世界ってことは、生きるために魔獣を狩るだろうし、それに人同士の争い事も多いだろうと思って。それに耐えられるように、ってお願いしたんだ。


『ぽいっぽいっ!』


『ぽいっぽいっ!』


「ほいっほいっ!」


「わたしも一緒に」


 私の隣で、手足を引きちぎるフェリシアお姉ちゃまと、アルディスお兄ちゃま。2人の手も動きが全然見えない……。でも確実に、2人の前には、ただのきのこになったキノッコと、引きちぎられた手足の残骸が溜まっていく。


 人って、動きが見えないほど、早く動くことができるの? それともお兄ちゃまたちがおかしいのか? いやでも、華奢で可憐で天使なお姉ちゃまが、おかしいわけないし。

 うん、やっぱりこの世界の人たちは、こういう動きができるんだな。私もいつかできるようになるかな?


 こうして数時間後、ドキドキな話し合いは終わり、何も心配事がなくなった私は。ゆったりとした気分で、美味しいキノッコを味わうことができたんだ。私を迎え入れてくれた、お父さんドラゴンたち、パパたち、本当にありがとう。


 ちなみにキノッコだけど。本当にとっても美味しかったよ。1番おいしかったのは、おやつのキノッコ。

 キノッコに棒を刺して、焼きマシュマロみたいにして、花の蜜をつけて食べるの。今まで食べたことのない食感と味で、めちゃくちゃ美味しかったよ。

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