30話 キノッコ狩りの後の話し合いとフェリシア様の独り言
『いやぁ、タイミングが良かったな』
「ああ。だが、本当にこんなに使っても良いのか?」
『ああ。どうせまた少しすれば、大量発生するだろうからな。それに前回のもまだ残っているから、持って帰ると良い』
大量発生したキノッコを、全て見事に狩ることができた私たち。今はその狩ったキノッコを、食糧庫へ運んできたところだよ。
体育館ほどもある地下空間が2つあって。今私たちがいる方には、花や草、果物に木の実、キノコ類が保管してあり。もう1つに、肉や魚類が保管してあるんだ。
そうして今回大量発生したキノッコは、積み上げたその量、大きな小屋1つ分よりもあったよ。よくもまぁ、ここまで大量発生したよね。
『オレ、がんばった』
『ボクもがんばった』
「あたちもがんばった」
うん、本当によく頑張ったよ。話し合いがどう進んでいるか気になる中頑張って、そうしたらササッと話し合いが終わったことに対してドキドキして。
養子として迎い入れると聞いただけで、みんながキノッコ狩りを始めたから、詳しい話が聞けずに、それで気持ちがふわふわのまま狩を続けて。
そんな情緒不安定の中、本当によく頑張ったよ。私は思わず1人でうんうん頷いてしまう。だってそうでしょう?
大切な話し合いなんだよ。みんな楽しんでキノッコ狩りをしているんだから、狩はみんなに任せて、私たちは私たちについて、ちゃんと結果を話した方が良くない?
もしかしてそんな大したことじゃないとか? まさかね。養子って大切なことだし、奇跡中の奇跡の運命のパートナーの話しなんだから、大切な話しじゃないわけないよね?
『さて、後のことは任せて良いか。俺たちはもう少しだけ話し合いがあるんでな』
『ああ。夕飯にはくるんだろう?』
『もちろん。というか、そこまで時間はかからないぞ。終わったら子供たちを手伝いにこさせる』
『分かった』
ん? これからの話し合い、時間がそんなにかからない?
『さぁ、ガオ、ポヨ、ユイ、一旦家に戻るぞ』
父さんドラゴンがそう言って、3人でお父さんドラゴンに乗り、皆もそれぞれパートナードラゴンに乗り、サッサと家に戻どり。1番開けている場所に全員集まり、これまたササッと、今回の件に関する話しが始まった。
そうして聞かされた話しは、私が考えていた、まさにそれだったんだ。
私とお父さんドラゴンとの出会いに、私がここへきた時のガオとポヨと私の様子。そして私がなぜここへ来ることになったのか。
そしてこれから自分たちは、どうしようとしているか、どうやってガオとポヨと私を育てるつもりか。
その全てをグレイオル様に話したお父さんドラゴン。すると話しを聞いたグレイオル様とオリヴィア様は、そういう理由なら保護しない理由はない。というか、安全を考えると、それが1番得策だろうと、すぐに私を養子に迎え入れることを決めてくれたらしい。
「お前がこの子を保護してくれて良かった」
「本当に。そうでなければ、私たちもこの子に出会うことができなかったのだから。まったく、そのおじさんとやらには困ったものね。こんな可愛い小さな子を、不確かな魔法で街へ送ろうとして、危険な森へ連れてくるんだから」
「まったくだな。しかもすぐに同じ魔法が使えずに、自分は動けないとは。ユイ。本当に生きていてくれて良かった。これからは俺たちは家族。俺たちの元で、たくさん学び、たくさん遊び良き日々を送ると良い」
「ありがちょごじゃましゅ」
「ユイ、お屋敷も私が案内するわ。それから私に何でも聞いて。嬉しいわ、こんなに可愛い妹が私にできるなんて。皆に自慢しなくてはいけませんわね」
「フェリシア、それであまり目立たせてはダメよ。言ったでしょう、ユイとガオとポヨのこと。私たちにはこの子たちを、守らなければならないのですよ」
「分かっていますわ。でも少しくらい良いでしょう? 私の友人にだけですわ。……あれらには見せられませんわね。いえ、ユイに見せられませんわ。ユイの目が腐ってしまっては大変だもの。その時は部屋で遊んでいてもらいましょう。それに私への態度が、ユイににも向かわないようにしなければ。いつもは適当に対応しているけれど、もしもユイに手を出すのなら……」
フェリシア様が、何かブツブツと独り言を言い始めたよ。何を言っているか分からない。けど、なんか目がすわっているような?
「フェリシア、話しの途中ですよ」
「あら、私ったら、すみません。さぁ、次はユイの番ですよ」
フェリシア様、何故かずっと私とガオとポヨを可愛い可愛いと言い続け。さっきからずっと、ローテンションで私たちを抱っこしているんだよ。
だからねフェリシア様、ガオとポヨは可愛いけど、私は違うからね? もしかしてフェリシア様、人と感性が違うのかな? ほらあれ、変わったもの好きとか?




