23話 転生から2ヶ月、いろいろなことが進んだよ
『ゆい、あそびいく』
『きょうは、みずうみいく』
「うん!」
『3人だけで行くの?』
『ちがう、くるりんおにいちゃんといく』
『いっしょにいく、おやくそく』
『そう? でももし3人だけで動く時は、気をつけなさいね。湖より向こうに行っちゃダメよ。今はみんな準備で忙しいから、すぐに駆けつけられるか分からないわ』
『だいじょぶ、いかない』
『おやくそく』
『それと、行きでも帰りどちらかで良いから、ちゃんと飛ぶ練習するのよ』
『きょうはオレにのる』
『ボク、つかむ』
「あたちはしじゅかに、うごかない」
『そうよ、しっかりね!』
『お~い、行くぞ!!』
『くるりんおにいちゃんきた!』
『いそいでいかなくちゃ!!』
「いってきましゅ!!」
私はマジックバッグを肩にかけ、ガオとポヨと一緒に洞窟の中を走って、洞窟の出口まで向かう。そうして外に出れば、子共ドラゴンたちが5匹待っていた。
『おはよう!』
『準備は良いか!』
『ちゃんとおやつ持った?』
『ユイは着替えもよ』
『私たちはドラゴンになれば良いけど、ユイは人間だから洋服がないとダメ』
「ちゃんとじゅんびちた」
『よし、じゃあ湖に出発! そうだ、どうせ練習しろって言われてるんだろう? 先に練習するか? それとも帰えりか?』
『どする?』
『かえり、つかれちゃうかも』
「じゃ、しゃきにれんしゅ」
私はしゃがんでくれたガオにそっと乗る。そしてそんな私の両肩を掴むポヨ。そうしてガオが羽ばたけば、木のてっぺんまで一気に上がり、その場で一旦止まったよ。
それに続き、他の子共ドラゴンたちも飛んで来て、私たちを囲むようにして、全員で湖に向かって飛び始めた。私たちはこれから、湖に遊びに行くんだ。
私がこの世界へ来て、ドラゴンたちに保護されてから、早いものでもう2ヶ月。この2ヶ月にいろいろなことがあったよ。
まず、私のガオとポヨの契約についてだけど。私が魔法が使えるようになったら、契約するこにしたんだ。
あの最初の話し合いのあと、私は1週間いろいろと考えて。もしガオとポヨが、私と契約したいと言ってくれたら契約する、とお父さんドラゴンたちに伝えたの。
初めての握手の時、友達以上の気持ちになったのは間違いないし。お父さんドラゴンたちが奇跡中の奇跡と言うくらい、私たちは運命の相手。これは契約しかないでしょう!! って思ってね。
それに考えた1週間で、ガオとポヨのことが、どんどん好きになったんだよ。それで2人と家族になれたら嬉しいし、楽しいだろうなって気持ちが強くなったの。
あと、1番の理由、というか大切なこと。契約解除が簡単って事が良かった。もしも契約解除でガオとポヨが傷つく可能性が少しでもあるなら、契約はしないけど。みんな気にしないで、契約と契約解除をころころ繰り返しているっていうんだから。
契約して、やっぱりダメだってなっても、何もなく契約解除できれば問題なし。やっぱりこれは大切だよね。
ということで、契約を決めた私。次はガオとポヨと話しをすることに。でも2人はすでに、ドラゴンと人々の関係について、お父さんドラゴンたちに教えられていて。
話しを聞いて、私が運命の相手ということにはビックリしていたけど。でもそのあとは、運命に出会えたって大喜びしてくれてね。すぐに契約しようって言ってくれたんだ。
なんかね、絶対に運命の相手と契約して、一緒に遊ぶ!! って。2人でずっと話していたみたい。そのことはお父さんお母さんドラゴンも知らなかったって。
もうね、その日は大変だったよ。すぐに契約しよう! 家族になろう! って2人とも止まらなくなっちゃって。それで熱まで出しちゃってね。
そんなガオとポヨに、私はまだ小さいから魔法は使えない。もう少ししたら練習を始めて、それから契約する。ということを、お母さんドラゴンが延々と夜通し説明して、ようやく2人は納得。やっと落ち着いてくれたんだ。
だけど、契約していなくても、いろいろできる事はあるって事で。次にガオとポヨがやりたいって言ったのが、私を自分たちの背中に乗せて飛びたい、だったの。
ただ、一緒に空を飛ぶのも、ちょっと問題があって。ほら、力的には1歳でも、ドラゴンはドラゴンだから。私を背中に乗せたところで、たいして重さを感じないから問題ないらしいんだけど。
今のところ、まだ少しだけ、私の方が体が大きく。背中に乗せるとバランスが悪くて、上手く飛べないんじゃないかって話しになって。
それで実際にやってみたら、一応は飛べたし、ガオとポヨは問題ないって言ったけど。見てる方は、やっぱりバランスが悪くて怖いってことで。一旦これも、保留になりかけたんだ。
でも、どうしても私と飛びたいガオとポヨ。なら1人が乗せている間、もう1人が私を掴んで支えれば大丈夫だよと、お父さんドラゴンたちに訴え。そしてまた、実際にそれでやってみたら、まぁこれなら大丈夫か、とみんなが納得してくれて。
それからはガオに乗っている時は、ポヨが私の肩を掴んでくれて。ポヨに乗っている時は、ガオが肩を掴んでくれて。
最初は5メートルくらいの距離から練習を始め、今では遊びに行く範囲なら、飛んでも良いって許可をもらえるほど、みんなで上手く飛べるようになったんだ。
『きょう、みずうみなにする』
『宝探ししようぜ。宝探し、ガオ好きだろ』
『かわいいのみつける』
『そうよねポヨ、可愛いの見つけましょうね』
こうして私たちは湖まで行き、みんなで宝探しを楽しんだんだ。




