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14話 あるドラゴンたちの日常(***視点)

 フェリシアに呼ばれて、オレまで皆が作業している場所へ行くことに。


『あら、フェリシアをこんな場所へ連れてくるなんて、どうしたの?』


「フェリシアが今度の良縁の儀に、久しぶりにみんなで巣に行きたいとお願いしてきたのよ。それにあなたたちも帰りたいだろうってね。だからあの人だけじゃ、良縁の儀までに作業を終わらせられないだろうと思って、手伝いに来たのよ」


『そうなの。……それでアクウェルまでここに来たってわけね』


 ニヤニヤと俺を見てくるアストラナ。別にオレだって来たく来たわけじゃない。だが、フェリシアのためだからな。


 ニヤニヤ顔のまま、アストラナが話を続ける。


『でも、これは罰なのでしょう?』


「代わりに他の罰を考えるからいいわ。フェリシアのお願いの方が大事だもの。それにやってもらいたい事は、まだまだたくさんあるしね」


『そう? まぁ。たくさんやることはあるわよね。私たちの家も建て替えてもらわないと』


「ラナ、監視お疲れ様」


『あら、フェリシア、私に果物を持って来てくれたの?』


 フェリシアがオレが採ってきた果物をアストラナに渡す。チッ、フェリシアが食べたがっているのかと思ったらから、わざわざミルスの森まで、果物を採りに行って来たのに。渡すためにだったら、その辺のを採ってくれば良かった。


『ありがとう。でも、なんて事ないわよ、あの2人を監視するなんて。どちらかというと楽しいし。それよりもフェリシア、私たちも事も考えてくれてありがとう』


「みんな大切な家族だもの」


「あなた!! 手が止まっているわよ!!」


「!? オリヴィア、なんでここに!?」


「予定が変わったのよ。だからここは手伝うけれど、他に罰を考えるわ。ほら、早く手を動かして」


「う、うむ」


「お父様、早く終わらせないとダメですわ」


 フェリシアがオリヴィアを追って走って行く。


『なんでこんな事に』


『あら、フェリシアのおかげで、私も行けることになるかもしれないから嬉しいわ。長いこと帰っていなかったもの』


『なんだ? 全員で行くのか?』


『そうだ、全員で行く』


『そうかそうか!! 本当に久しぶりだな!!』


『みんなどうしているかしらね。それに今回は何人、こちらへくることができるかしら』


『オレは何人でもいい。フェリシアに何もなければな』


 オレはフェリシアに、あまり巣へは行ってほしくないんだ。今回もオレだけで行くつもりだったしな。それなのに、フェリシアまで行くと言い出すなんて。あそこにいる連中は皆、フェリシアの気に入っていて、関係ないのに近づいてくるから面倒なんだよ。


『アクウェル、何を考えているか、顔に出ているわよ』


『お前は相変わらず心が狭いな!』


『そうだぞ。俺のように、もう少し余裕を持って過ごさないとな!』


『心狭い、嫌われる』


『煩い。誰がなんと言おうと、フェリシアに群がる虫は払わなければ』


『おい、何の話しをしている?』


『アクウェルが、心が狭いって話ししてた』


『それは今に始まったことじゃないだろう』


『それと、全員で巣に行くって話しよ』


『ああ、それについてはオリヴィアに聞いた』


『向こうもそろそろ、今度は誰が契約するかで、話しが盛り上がっているころかしらね』


『あいつが契約できなかったら、また自慢してやるか』


『やめておかないか。これは自分でどうにかできるものではない、運命なのだ。それを先に、自分が運命の相手を見つけたからと自慢するなど、愚か者のすることだ。相手の気持ちを無視してはいけない』


『へいへい』


『たくさんの幸せな出会いがあると良いわね』


『……先に帰るか』


『アクウェル、心狭い、嫌われる』


『煩いぞ、オレの勝手だろう』


 確かに今回は、オレから行きたいと言ったが。そうだな、そこまで時間のかかる用事ではないし。さっさと用事を終わらせて、オレとフェリシアだけ先に帰ってこよう。うん、そうしよう。


『だから、顔に出ているわよ』


『お前も少しは、他の者たちのことを考えたらどうだ?』


『オレはフェリシアのことだけでいい』


『はぁ、まったくお前は』


『オレのことよりも、帰ってきた後のことを考えた方が良いんじゃないか? 他からも来るみたいだからな』


『そっちは問題ないぜ!!』


『そうそう、あたしたちが全員吹っ飛ばしてやるさ!!』


 はぁ、それこそどうなることやら。まぁ、こいつらに任せておけば良いだろう。オレは他に大事な用があるからな。

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