表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

第1章「封印された本と運命」

私、本好神門ほんすき みかど、十七歳。

地味で目立たない。黒髪お下げのめがね女子。

特技は――

本と推しキャラの話になると、誰にも止められなくなること。


「オタク」と呼ばれても仕方ない。

本さえあれば、二次元の推しさえいれば、

現実のことなんてどうでもよかった。

お気に入りの小説やマンガや妄想作品はざっと1000冊は超えるだろう。。


そんな女子高生の

ドキワクなファンタジーのはじまりです。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「開けてはいけない」と、子どものころから言われてきた。

家の倉庫の奥――埃だらけの段ボールのさらに奥に、

分厚い鎖で巻かれた、奇妙な本がひとつだけあった。


高校二年生になった今も、

その“約束”はずっと守ってきた…はずだった。

どうしても気になってしまう。

まるで、その本が私を呼んでいるみたいで。


夕方、家族が出かけて

誰もいなくなった静けさの中、

私はふと、倉庫の鍵を手に取った。


倉庫の奥は暗くて埃っぽい。

手探りで懐中電灯を向けると、

「封印」と、昔貼られたままの紙切れが目に入る。


でも、もう止まれなかった。


私は両手で、鎖の巻かれた本をそっと持ち上げる。

思ったよりもずっしり重い。


私の…”ドキワク”が止まらなかった。


表紙は真っ黒で、タイトルはよく見えない…


「……やっぱり、やめ――」


その瞬間、鎖がわらかな金色の光を帯びた光りに包まれた。


心臓が跳ね上がる。

けれど怖いより、

なぜか――懐かしいような、不思議な気持ち。


「……開いてみたい、読みたい!」


そっと指を伸ばすと、

ガシャン、という音と共に、

鎖が音を立てて崩れ落ちた。


ページが自動でめくられ、眩い光が視界を包む。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ようこそ。

選ばれし者。本好神門ほんすきみかど

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


頭の中に、落ち着いた声が響く。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

私はセレスティアノート。天空の観測者。

この“書”の責任者……

継ぎはお前か。神門みかど…。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


視界が、ふわりと揺れた。

まるで世界が、ひっくり返るような感覚。


次に目を開けた時、私は知らない景色の中に立っていた。


空は見たこともない色、風が甘く香る。

そして、何より――


「え、私……髪が、長い? 眼鏡がない!?」


目の前の水面に映ったのは、

今までの“地味な私”じゃなくて、


ふわふわロングの髪、琥珀色の大きな瞳の、美少女ヒロイン。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

神門みかど…。物語は始まった…

さぁ、お前だけの物語を私に見せてくれ。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



脳内に、さっきの本の声、セレスティアノートの声が響く。


それが、私の“封印された本と運命”との出会いだった。



ここまでお読みいただき、ありがとうございます!


いきなりネタバレですが…笑

神門みかどが手に入れた“推し召喚”の力は、

**「現実で読んだ本のキャラを、1日1人だけ異世界に呼び出せる」**という、

Ayuみ(私)には夢のような能力です。笑。


「今日は誰を召喚しよう?」と悩んだり、

たった一度きりの“推し”との再会を大切にしたり――

そんな日替わりの”ドキワク”も物語の見どころです


”推し召喚”は第二章~わかりますので…

次回もよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ