枕元の雑煮
春は揚げ物。
やうやう白くなるは竜田揚げ、すこし焦がして、共に湯気立ちたる麺のほそくたなびきたる拉麺もうまし。
夏はモツ。
牛のモノはなおうまし。
ハツもなほ、ココロと別呼びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、他に味変し塩麹で行くもをかし。
七味などふるもをかし。
秋は牛時雨。
脂のさして赤身の端いと美しくなりたるに、薄切りも食べ頃へ煮るとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛びいそぐさまに喰い尽くされり。
まいて葉物などのくるまれたるが、いと美しく見ゆるはいとをかし。
その具喰いはてて、鍋の底、〆のうどんなど、はたいふべきにあらず。
冬はおこたで。
雪の降りたるは鍋日和にしかあらず、霜のいと白きをおろしにて再現するもいと寒きにこそ、火鍋は急ぎ掻き込めば、水もて渡るもいとつきづきし。
空になりて、ぬるむ汁に白米を入れれば、卵でとじしばしに極上の雑炊になりてうまし。
飯のうまい国に生まれてよかった。
おなかがすきましたか?
ごはんにしましょう☆(*´▽`*)