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転生したら棺桶でした  作者: 半間浦太
第二章:棺桶の就職
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19話:人工闇竜・幼生体に進化した!


 HPゲージMPゲージとSPゲージは全回復してる。

 状態異常も治ってる。


 うんうん、いいね。


 棺桶を相変わらず背負っているのは、最早もはや気にしてはいけないのだろう。



 さーて、ステータス確認確認っと。



『名前:カーン・オケ

本名:佐藤孝一

LV:1

種族:☆測定中につきしばらくお待ちください☆

職業:無職

称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神、巨乳美女を警戒する

スキル:存在同化、自動翻訳、情報把握・強、火属性耐性、地属性耐性、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、傲慢LV2、同化存在解放、剣化、甲殻虫の飛翔、晶化斬、潜伏LV1、炎破、受け流しLV4、二刀流、熟練度把握、発想値把握、闘気制御、生物知識・基礎、ゲーマー魂覚醒LV1

存在ストック:リスタルサーク、リスタルサーク

存在ストック上限:2/8

パーティ:フェリスのパーティに所属』



  スキル      発想値

『《スキル交換》  50/100』

『《スキル譲渡》  50/100』

『《???》   ???/100』




 あれえええええええええええええええええええ!?



 レベルが1になってる!? しかも一部のスキルが消滅している!? 具体的には《疾走撃》と《暗闇・単》と《発火・単》と《地裂波》と《存在封印》と《存在封印解除》が無くなってる!! ローグドモスキーのスキルも無くなっていたが、これは別にどうでも良かった。



 待って!? マジで待って!? 僕のレベルとスキルはどこに行ったの!?



 ねぇ、教えて! システムメッセージさん!! どうしてこんなことになってんの!?



 ピコン。


『測定完了。人工闇竜じんこうあんりゅう幼生体ようせいたいに進化しました』



 うおっ!?


 なんだ!? 進化!? 進化したのか!?


 学校では世代交代を経て生物は進化すると習ったが、この世界は違うのか? 学問的な進化じゃなくてゲーム的な進化が採用されてるのか?


 戦闘で経験値を溜めて進化! 実にゲーム的だ。分岐進化とかないのだろうか。出来れば《火竜》とかそっち方面に進化したかったのだが。つーか《人工闇竜じんこうあんりゅう》って何だよ。


 ま、まあ、いいか。


 それよりも気になるのは、レベル1になった点だ。




 色々と考えてみたが、進化するとレベルが1になるのではないかという結論で落ち着いた。




 ナイトメア君とスキルが消えたのは、恐らく、進化の養分とされてしまったためだろう。ローグドモスキーはどうでもいい。


 うーむ、微妙に困る仕様だなー。進化したら存在ストックやスキルを養分として消費してしまうのだから、もっと沢山の魔物と同化しないといけないことになる。


 進化のタイミングをズラしたり、キャンセルすることもできない気がするので、存在ストックに余裕を持たせたいところだ。


 今の《存在同化》だと手間がかかるから、もっと便利な方向にスキル進化させたんだよなー。


 そうだなー、例えば、《存在同化》を複数の敵に使えるようにするとか。



 ピコン。


『《存在同化???》の発想値が50増加しました』



 おっ、発想値が上がった。この発想は当たりってことか。


 よしよし、この調子だ。《存在同化》をスキル進化させるためにも、もっと発想してみよう。


 そうだなー、うーん。何をどう閃けばいいのか。


『カーン殿、平気か?』


 さっきから物思いに耽る僕を心配してか、フェリスさんが尋ねてきた。



 ――うん、そうだな。範囲攻撃だ。フェリスさんと言えば範囲攻撃だ。



 《光竜光波斬》みたいに、《存在同化》を飛ばす? うーん、違うな。もうちょっと考え直してみよう。


 さっきの戦いでは、フェリスさんは《光波盾》を使って僕らをガードしてれた。

 それと、《領土守護結界》の話だ。そう、この世界には結界があるんだよ!



 頭の中で何かが閃いた感覚があった。

 間違いない! この世界にはバリアー的なものがある! それを《存在同化》と組み合わせたら、どうだ?



 自分を守るように結界を張る。その結界には《存在同化》の効果が付いている。勿論、敵味方識別効果付きで。



 ピコン。


『《存在同化???》の発想値が100に達しました。

 《存在同化》が《存在同化領域アシミレートフィールド》に進化しました』


 ピコン。


『称号《古代兵器アーティファクト級》を獲得しました』



 おおっとー、発想値が上昇してスキル進化したぞー! しかもなんか称号まで貰っちゃったぞ!



 やっぱりな! 薄々思ってはいたけど、この世界、発想でもスキル進化が可能だ! 敵や味方の行動から発想を得ることで、僕はもっと強くなれる! 強くなれば、充実した異世界ライフをエンジョイできるって寸法よ!!



 フフフ、この世の真理を垣間見てしまった気分だ! 嬉しいなりー!!


『ねぇ、カーン様! カーン様ってばぁ!』


 おっと、エミルちゃんが僕の尻尾を引っ張っていた。



 すまんすまん、考え事をしておってな。



 気分はすっかり父親パパになっていた。幼生体なのに父親パパとはこれいかに。


『本当に大丈夫か? 本当に、本当に、大丈夫なのか……!?』


 フェリスさんが非常に困惑したような表情で尋ねてきた。



 確かに! 傍から見れば、いきなり僕が光って最終形態になって人工闇竜・幼生体になるという意味不明な過程プロセスを踏んだのだから、フェリスさんが心配するのも納得がいく!!


 体調はすこぶる好調だ。なのでこう答えておいた☆


『問題は無い』


『そうか? 私には休憩が必要なように思える。休むことも大事だ。カーン殿は客人だしな――』


 そういえばそうだった。僕は客人なんだった。


 フェリスさんは顎に指を添えて思案すると、「うむ」と頷いた。


『麓に温泉街がある。そこで休憩するとしよう』



 えっっっ。



 温泉!?

 この世界に温泉、あるの!?





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――




「温泉街を訪れるのも久しぶりね」


 エルフの少女ことイリシャ・フィームは大きく伸びをすると、湯煙漂う温泉街をぼんやりと眺めた。



 この温泉街は立地条件も相まってか、《華桜国かおうこく》の影響が強い。普段は見慣れぬ家屋を見ていると、異国情緒に浸れるというものだ。



 温泉街特有の熱気と臭気もまた、風情がある。

 どことなく、気分がほっこりと安らいだ。



刻印地点セーブポイントに飛んだのって、何ヶ月ぶりかしら)



 この熱気を肌で感じるのは、久しぶりだ。本当に、久しぶりだ。



 シェイプシフターは、セイルが何とかしてくれるだろう。他の冒険者は知らない。放っておいてもあの冒険者たちが《魔物指定》されるのは目に見えていたので、特に罪悪感というものも覚えなかった。


 イリシャは欠伸あくびをすると、手近な温泉宿に入った。


(さっきは散々な目に遭ったわ。

 事後処理は先生に任せて、今日のところは温泉でゆっくり休みましょ)



 ちなみに、イリシャの身長は低い。


 その温泉宿の屋根にドドン☆と『混浴』の看板が掲げられていたという事実は――身長の低いイリシャには到底分からぬことであった。



●ステータス

名前:カーン・オケ

本名:佐藤孝一

LV:1

種族:人工闇竜・幼生体(NEW!)

職業:無職

称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神、巨乳美女を警戒する、古代兵器級(NEW!)

隠し称号:神帝から観察されている

スキル:存在同化領域(NEW!)、自動翻訳、情報把握・強、火属性耐性、地属性耐性、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、傲慢LV2、同化存在解放、剣化、甲殻虫の飛翔、晶化斬、潜伏LV1、炎破、受け流しLV4、二刀流、熟練度把握、発想値把握、闘気制御、生物知識・基礎、ゲーマー魂覚醒LV1

存在ストック:リスタルサーク、リスタルサーク

存在ストック上限:2/8

パーティ:フェリスのパーティに所属

隠し効果付与:神帝の観察



  スキル      発想値

『《スキル交換》  50/100』

『《スキル譲渡》  50/100』

『《???》   ???/100』



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