18話:死者の魂を体内に集めている系男子☆
2番! 星剣《牡牛座》!! 反射だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
突っ込んできたクラッツバインの串刺し攻撃を全部まとめて反射だぁぁぁぁぁぁぁっ!!
剣は振るうもの? いいえ、反射の道具です☆
ここまで自由に剣を使えると、剣という概念が崩壊するね!!!!
僕はただ空中に突っ立ってるだけ! 剣を手に持つことすらしない!! ますます以て剣の概念が崩壊する!!!!
バリバリバリー☆
そんなわけで、概念的に反射された謎のダメージによってクラッツバインは全員死亡した。
砕け散るクラッツバインたち! それを半ば唖然とした表情で見届けるフェリスさんとエミルちゃん!
なに? フェリスさんとエミルちゃんは背後にいるはずだって?
確かに! 通常の生物であれば視界の範囲内でしか物体を捉えることができない! しかし、闇竜神は元素の視点から世界を見渡せるのだ!!
闇竜神つええええええええええええええええええ!!!
なるほど、これが噂に聞く『朕TUEEEEEEEEEEEE!!!!』ってヤツか!! 初めて体験したよ!!
おーっと、粉々になったクラッツバインが、キラキラと輝き出した!
素材か!? 素材の山か!?
そうだよなー。敵を倒したら素材ゲット! 王道だよなー。うんうん、分かる分かるー。
そんなことを思っていたら、クラッツバイン発の大量のキラキラ発光体が僕の体に吸い込まれていった!
えっ!? なにこれ!? なに吸収してんの!?
ピロロォォォォ~ン。
『クラッツバインたちの魂を迎えましたァァァ』
えっっっ。
なんだこれは! どこから突っ込めばいいんだ!
まずピロロォォォォ~ンっていう効果音は何なんだ! 微妙におどろおどろしいぞ!
クラッツバインたちの魂を迎えたって何なんだ! しかもこのメッセージ、いつものシステムメッセージさんの声じゃないぞ! いつものシステムメッセージさんは凛々しくてキリッとした女性的な声だった!
だがこのシステムメッセージは違う! 凛々しさとは正反対! 絶妙にホラーっぽい雰囲気を出しつつもギャグっぽい感じの声だ!!
ああああああっ、何なんだコレはっ!!
ヘイ、詳細プリーズ!
ピロロォォォォ~ン。
『クラッツバインたちは《人工冥界》で楽しく暮らしているようです』
な
なんだこれは!?
人工冥界!? 人工的に作られた冥界って意味か!?
ってことはアレか! 僕の体内に人工冥界があるってことなのか!?
っていうか、『クラッツバインたちは楽しく暮らしているようです』って何だよ!? 僕の体内に存在する人工冥界はテーマパークか何かなのか!?
んんんんん!?
待てよ!?
そうか、そういうことか!
わかったぞ! 今生の僕の正体が何となく読めてきた!
ズバリ、僕は人工冥界の化身だ! 死者の魂を体内に集めている系男子だ!
理屈はわからん! 以上、説明終了!
あー誰か説明して欲しいなー。もっと具体的に説明して欲しいなー。
『自分で考えて下さい』
おや。いつものシステムメッセージさんだ。
ヘイ、説明してプリーズ!
『しつこい人は嫌われますよ?』
ピコン。
『進化の風が吹きました』
『カーン・オケが進化します。カーン・オケの存在の一部を進化用養分に変換します』
ばしーん☆
一陣の突風が吹いたかと思うと、僕の体からキラッキラの輝きが霧散し、変神もとい最終形態が解除されてしまった。
背中に生える闇の翼と、12星剣円陣は当然の如く消えてしまった。ああー便利な装備がー!!
済んだものは仕方が無い。今の形態はアレだ、緊急時に一時的に変神できる特撮のヒーロー的な何かなのだろう。
とりあえず両手で自分の体をぺたぺたと触って、今の僕の姿を確認してみる。
おっ、今度はちゃんとした全身甲冑になってるぞ。下半身のナイトメア君が消滅して、蚊の羽根も無くなってる。代わりに、人間としての機能を果たす両腕と両足がしっかりと生えていた。ついでに腰の辺りからゴテゴテとした尻尾も生えているではないか。
え? 甲冑の中身? 無い無い、中の人なんていない☆ 腕も足も胴体も頭も尻尾も全部甲冑だよ☆ どういう仕組みで稼動しているのか僕わかんなーい☆
いやー、ゴチャゴチャ感が消えてスタイリッシュになったなー。
黒い全身甲冑、かっこいいなり。
背中に違和感を覚えたので、尻尾をちょろちょろ動かして背中を触ってみたら、棺桶を背負っていることが判明した。
なんということだ!
僕はやはり棺桶からは逃げられないのか!!
●ステータス
名前:カーン・オケ
その他:???
スキル 発想値
『《スキル交換》 50/100』
『《スキル譲渡》 50/100』
『《???》 ???/100』




