10話:この世の楽しみ方☆
《クラッツバイン》。
聞いたこともない魔物だ。
多分、この世界のオリジナルの魔物なんだろう。どことなくロボットくさい名前なのはこの際気にしないでおく。
空を埋め尽くすかの如く現れたクラッツバインを前にして、エミルちゃんはびくりと身を震わせる。
『なんだか、おかしいよ。こんなに魔物が出てくるなんて』
『うむ……。ヴァラド国でも異変が生じているのだろう』
フェリスさん、いよいよもって深刻な表情になった。エミルちゃんを僕の背から下ろし、剣を抜く。
ヴァラド国『も』ってことは、他の国でも同様の異変が起きているんだろうなー。嫌だなー。異世界で恋愛と婚活と育児と終活をエンジョイする予定だったのに、何が悲しくてあんなキモい円盤的生物と戦わなければならないのか。
神様も意地悪だな☆ アレか、自殺する人間は救われないってことなのか。むしろ日本人的には仏教の『牛と車』の方が分かりやすいのかもしれない。
肉体を壊したとて、苦しみからは逃れられないのだ! お釈迦さまもそう仰っている。多分。
そこへ量子脳理論ペンローズ・ハメロフアプローチを加えると、あーら不思議、仏教に科学的リアリティが付与されてしまうのだ! スゴいリアリティみを感じる!!
まあー、アレだ。お釈迦さまが『四苦八苦』を説いている時点で、異世界に転生したとて同じ苦しみを味わう羽目になるんだよなー。
だったらアレよ。
苦しみの中に楽しみを見出すしかないんよ。
ピコン。
『スキル《ゲーマー魂覚醒LV1》を獲得しました』
ニヤリ。
俄然、楽しくなってきましたよ?
いざ、《存在封印解除》!
僕は棺桶をスライドさせて、中身の甲冑を露出させた。
《闘気制御》で闇オーラの放出を押し留めた僕は、《剣化》したリスタルサーク2本を両手で握り締めた。
●ステータス
名前:カーン・オケ
本名:佐藤孝一
LV:5
種族:不明
職業:無職
称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神、巨乳美女を警戒する
隠し称号:神帝から観察されている
スキル:存在同化、自動翻訳、情報把握・強、地属性耐性、疾走撃、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、傲慢LV2、同化存在解放、蚊の飛翔、吸血、細菌注入、剣化、甲殻虫の飛翔、晶化斬、暗闇・単、潜伏LV1、発火・単、地裂波、炎破、受け流しLV3、二刀流、熟練度把握、発想値把握、闘気制御、生物知識・基礎、ゲーマー魂覚醒LV1(NEW!)、存在封印解除、存在封印
存在ストック:ナイトメア、ローグドモスキー、リスタルサーク、リスタルサーク
存在ストック上限:4/7
パーティ:フェリスのパーティに所属
隠し効果付与:神帝の観察
スキル 発想値
『《スキル交換》 50/100』
『《スキル譲渡》 50/100』
『《???》 0/100』




