5話:これはきっと魔法的なウィーンなんだ、そうに違いないんだ
気まずい沈黙がしばらく続いた後、フェリスさんはぽんと手を打った。
『カーン殿、背中にエミルを乗せてはくれないか!』
フェリスさんの目が輝いていた。その、なんというか、素晴らしいアイディアを閃いたかのように輝いていた。
僕、客人だよね? 客人に王女を乗せていいのか? 法律的に大丈夫なのか?
それに、こんなわけの分からない棺桶を載せたナイトメア君に乗るのはエミルちゃんだって嫌に決まっている。
チラッ。
――きらきらと瞳を輝かせていた。
あ、うん。ごめん。幼女のきらきらには勝てないわ。
若さが眩しすぎる。生前38歳のおっさんだった僕にはその若さが眩しすぎるんだよ!
『うむ。エミルよ、我輩の背中に乗るが良い』
『わーい!』
エミルちゃんは僕の下半身のナイトメア君の頭に抱き付いてきた。
すまない、そこはナイトメア君の頭なんだ。僕的にはさっさとどいて欲しい。
まあ、それはともかくとして、エミルちゃんをナイトメア君の背中に乗せよう。
そのためには棺桶が邪魔なんだよなー。
棺桶、どかせないかなー。
どいてくれないかなー。
念じて念じて念じまくるぞー。
神経が通ってるんだったら、動け! 棺桶!!
ウィーン。
おっ、動いた!
この変形機構付き棺桶、後ろにスライドできるじゃん! どう見てもファンタジー要素皆無な音を立てたのは、この際無視しておく!
棺桶を水平モードにして、尻尾の近くにスライドさせる! 良し! ナイトメア君の背中に人が乗れるようになったぞ!
『ありがとう、カーン様ー!』
エミルちゃん、張り切ってジャンプした。
マジでジャンプした。4メートルぐらいジャンプして、僕の背中に乗った。
4メートルだよ? 助走もしないで4メートルだよ?
竜人族ってスゴイ。僕は改めてそう思った。
●ステータス
名前:カーン・オケ
本名:佐藤孝一
LV:5
種族:不明
職業:無職
称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神
隠し称号:神帝から観察されている
スキル:存在同化、自動翻訳、情報把握・強、地属性耐性、疾走撃、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、傲慢LV2、同化存在解放、蚊の飛翔、吸血、細菌注入、剣化、甲殻虫の飛翔、晶化斬、暗闇・単、潜伏LV1、発火・単、地裂波、炎破、受け流しLV3、二刀流、熟練度把握、発想値把握、闘気制御、存在封印解除、存在封印
存在ストック:ナイトメア、ローグドモスキー、リスタルサーク、リスタルサーク
存在ストック上限:4/7
パーティ:フェリスのパーティに所属
隠し効果付与:神帝の観察
スキル 発想値
『《スキル交換》 50/100』
『《スキル譲渡》 50/100』
『《???》 0/100』




