29話:反撃の時間だー!
僕は両手を見つめていた。
僕の両手はガントレットになっていた。
手だけじゃない。腕も、胸も、全部、黒い甲冑になっていた。
無性に気になって、僕は指を動かしてみた。
触感は生前の時と変わらない。触感はそのままに、皮膚が極限まで硬質化したような感覚だった。
僕は試しに、両手を使い、ぺたぺたと全身を触ってみた。
どこもかしこも硬質化していた。
結論。
全身、甲冑になっていました。
なんと! 棺桶の中身は甲冑だったのです!!
ワーーーーー、甲冑バンザイ!! これで甲冑スポーツに参加できるぞ!! 目指すは世界だ!!
――って違ーう!! そんなことを言っている場合ではない!!
リスタルサーク君たちが我に返って僕に向かってきたー!
僕の下半身のナイトメア君の頭に突き刺さってたリスタルサーク君は恐る恐る逃げ出したー! こら待てどこに行くー!
リスタルサークAは にげだした。
ちっ! リスタルサークは羽根があるから追いかけられないじゃないか!!
って待てよ? 今の僕はローグドモスキーと同化してるから飛べるんじゃね?
スキル《蚊の飛翔》! ……うわー、蚊ってワードが既に不吉だなー。とにかく発動!!
『パッシブスキル《蚊の飛翔》をオンに切り替えます』
へー、《蚊の飛翔》ってパッシブスキルだったんだね。
ブーーーンと不愉快な音を立てて僕の体が浮き始めた。MPゲージとSPゲージが少しずつ低下していく。
ん? MPゲージ? SPゲージが減るのは分かるけど、MPゲージも減るの?
――ハッ!? そういうことかッ!!
《ローグドモスキー》の野郎、スタミナ(SP)と魔力(MP)を消費して飛翔してたんだな!!
昆虫系の魔物だからと言って魔法が使えないわけじゃない! ちょっと勉強になったぞ!
《蚊の飛翔》で宙を自在に移動できるようになった僕は、飛来するリスタルサーク君を回避する! 回避する!! 回避する!!!
ぐへー。ストレスがたまるわ! MPゲージとSPゲージもガンガン減ってるじゃないか!
《蚊の飛翔》はパッシブスキルだ。
オンにしている限り、パッシブスキルは発動し続ける。発動中にゲージ類が減るようなパッシブスキルは……当然ながら、ゲージ食いなのだ!!
《蚊の飛翔》をオンにし続けたせいで僕のMPとSP、60%ぐらいまで減ってる。
いかん! 長期戦は不利だ! 《蚊の飛翔》をオフに切り替えなくては!!
『パッシブスキル《蚊の飛翔》をオフに切り替えます』
はい、着地ー。
機動力は下がるけど、回避してばかりじゃ話が進まない! ここはアレだ、敵を利用して敵を倒す!!
そう、この《存在同化》スキルで!!
●ステータス
名前:カーン・オケ
本名:佐藤孝一
LV:2
種族:不明
職業:無職
称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神
スキル:存在同化、自動翻訳、情報把握・強、地属性耐性、疾走撃、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、ナイトメアの色々なスキル、傲慢LV2、同化存在解放、蚊の飛翔、吸血、細菌注入、存在封印解除
存在ストック:ナイトメア、ローグドモスキー
存在ストック上限:2/3
パーティ:フェリスのパーティに所属




