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転生したら棺桶でした  作者: 半間浦太
第一章:棺桶転生
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19話:蚊と同化してしまいました


 同化した結果、ナイトメア君の脇腹に蚊の羽が生えてしまったようだ。


 ナイトメア君の尻尾の先端にも、吸血用の針が生えてしまった。


 うへー。


 自分で言うのも何だが、うへーだ。マジでうへーと言いたい。


 本来だったら蚊と同化するなんて死んでも御免だって言うのに、なぜにこうなってしまうのだか。


 お陰でスキル《蚊の飛翔》《吸血》《細菌注入》を入手できたけど、全く嬉しくない。むしろさっさと手放したい気分だった。


 HP・MP・SPも全回復して、上限も伸びたけど……要らねーーーーー。さっさと蚊の存在を破棄したいわ。


 テントに帰還した僕らを出迎えたエミルちゃんは、かなり不安げな顔をしていた。


『お帰りなさい! 大丈夫だった!?』


 やっぱり幼心にも僕らのことが心配なんだろうなー。このこのー、愛い奴め。


『うむ。この程度、何ともない』


 この程度とか言っておきながら、フェリスさん、血だらけじゃん。


 《ローグドモスキー》のバカでかい針をかわしながら戦闘してたんじゃ血だらけにもなるか。


 しかし妙だな。こんなに出血して痛みを感じないのか?


『フェリスよ。痛みは感じないのか?』

『ん? ああ。私は《痛覚遮断》というスキルを持っているからな。物理的な痛みは全て遮断できるのだよ』


 なに!? 便利だなー、そのスキル。欲しいわー。


 何だったらフェリスさんを同化して……。


 って良くない良くない。それは最終手段だな。


 それに、38歳(生前)のおっさんが見た目美少女な女騎士と同化するってどうなん? 中身はおっさん、見た目は女騎士の謎のハイブリッドが誕生してしまうんじゃないか?


 ちょっとそいつは避けたい事態ですぜ。


 そんなしょうもない思考をハムスター的に回していたら、フェリスさんがその場に倒れ込んでしまった。


『無事か、フェリスよ!』


 ぐぅぅぅぅ、という音が鳴った。


 音の主は、フェリスさんのお腹だった。


『すまない……。お腹が空いて、倒れそうなんだ……』


 君、もう倒れてるよね。


 ぐぅぅぅぅ。


 フェリスさん、お腹空きすぎじゃね?


 と思っていたら、今の音の主はエミルちゃんだった。


『ごめんなさい、あたしもお腹が減っちゃって』


 エミルちゃん、頬を赤らめている。ハハハ、可愛らしい子だ。こうして見ると普通の子だよなー。


 僕はと言うと、まるでお腹が空いていなかった。空腹を感じない体質なのかもしれない。


 お腹を空かせた人間が2人。


 食品会社で勤めていた身としては放ってはおけない案件だ。


 であれば。


 料理だ!





●ステータス

名前:カーン・オケ

本名:佐藤孝一

LV:2

種族:不明

職業:無職

称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神

スキル:存在同化、自動翻訳、情報把握・強、地属性耐性、疾走撃、味見、ナイトメアの色々なスキル、傲慢LV1、同化存在解放、蚊の飛翔《(NEW!)、吸血(NEW!)、細菌注入(NEW!)

存在ストック:ナイトメア、ローグドモスキー(NEW!)

存在ストック上限:2/3

パーティ:フェリスのパーティに所属


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