表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら棺桶でした  作者: 半間浦太
第二章:棺桶の就職
133/240

フラスフィン視点:侵略汚染開花世界・地球

フラスフィン視点です。


 ――フラスフィンは不意に、違和感を覚えた。


 誰かにコントロールされているような感覚。意図せぬ方向へストーリーが進んでいるような、超常的遊離感。


 この感覚には覚えがある。


 首都ゴルバンへの転移の最中、フラスフィンは一冊の書物を開いた。


 森羅万象のストーリーが全て記されているその書物には、自分がいま辿っているルートの結末が記載されている。

 現在の自分が辿るルートは、2話前で分岐が発生したルートだ。ラストページを開いてみると、このルートが辿り着く先は赤色。赤の未来地平に通ずる、デッドエンドルートだ。


 間違いない。フラスフィンは確信した。


 世界記述の強制力によって、ストーリーがコントロールされている。それが意味するところは一つ。世界記述が奈落の種子(アビス・シード)に汚染されているという事実だ。


 フラスフィンはストーリーに干渉する影響力の発生源を探った。放出された探査用意識が無数に枝分かれし、各時代と並行世界を超光速で走査スキャンする。


 ヒット件数――無し。


 フラスフィンは思案した。

 思うところがあり、地球に探査用意識を発射する。


 ヒット件数――3299件。


 反応あり。

 地球の未来が奈落の種子(アビス・シード)で汚染されていた。


 地球世界の未来地平に探査用意識を伸ばす。


 未来地平の終焉にうごめく物が一つ。一個の巨大生命体と化した地球だ。

 黒く塗り潰された未来地平には、異世界に奈落の種子(アビス・シード)を放出拡散させる【侵略汚染開花世界・地球】の姿があった。



 ――地球には地球の魂で対抗する必要がある。



 フラスフィンは首都ゴルバンへの転移ワープを完了させた後、カーンにこの世界の現状を伝えることを決めた。



次話は一人称視点(カーン視点)に切り替わります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ