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転生したら棺桶でした  作者: 半間浦太
第二章:棺桶の就職
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41話:この世界の属性と元素


 この世界には7つの元素が存在する。


 一つは、火属性。火や炎などは火属性の元素で構成されている。

 一つは、水属性。淡水や海水などは水属性の元素で構成されている。

 一つは、風属性。大気や天候などは風属性の元素で構成されている。

 一つは、地属性。大地や植物などは地属性の元素で構成されている。

 一つは、光属性。太陽の光などは光属性の元素で構成されている。

 一つは、闇属性。夜の闇などは闇属性の元素で構成されている。



 そして最後に、不明属性。

 不明属性の元素とは、未来の地球から異世界に流出した技術の総称だ。ニュートリノだとかダークマターだとか重力子グラビトンなんかは全部纏めて不明属性に該当する。



 この世界は、これら7つの元素によって成り立っている。



 長い歴史の中で、ウラグルーンの住民はこれら7つの元素を操作するようになった。

 そのための手段が、錬金術と魔法だ。


 錬金術とは、魔力を使わずに、アイテムを介して元素を操作する学問だ。主に火、水、風、地の四大元素の扱いに重点を置いた学問でもある。


 魔法とは、自身に秘められた魔力を使って元素を操作する学問だ。この世界の魔法は非常に複雑な歴史を辿っているので詳しい説明は割愛する。とにかく魔法というのは、魔力を使って全ての属性を扱うものだと考えて良い。ただし、不明属性は魔法として扱うべきなのかどうか、議論の的となっている。


 

 さて、ここで問題となるのは、スキル【異次元収納】は不明属性であるという点だ。



 イリシャは魔法を使えない。にも関わらず、なぜ【異次元収納】を使えるのか? それは、【異次元収納】が不明属性の魔法だからだ。


 この厄介な設定を見て、僕の頭はクラッと来た。以前に語った『厄介な設定』の一つである。


 不明属性の魔法は、ブラックボックスだ。分類上は魔法扱いなのだが、この世界の住民は不明属性なるものを魔法として認識できない可能性が非常に高い。魔法でもなければ錬金術でもなく、かと言って剣術とも違う。故に不明属性の魔法の適性を持つ者はハブられる運命にある。


 不明属性――それは、この世界の文明では解明できない要素がごちゃ混ぜになったブラックボックスであると同時に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を示している極めて重大なセキュリティホールなのだ。



 ピコン。


『熟練度が一定値に達しました。《受け流しLV4》が《受け流しLV5》になります』



 この厄介な設定の羅列を見ながら、僕は【ピノッキオンズ・アビスアース】の連続攻撃を受け流していた。


 【ピノッキオンズ・アビスアース】は、木製のからくり人形に生命が宿った生物だ。異次元に収納した鋼の剣で不意打ちを仕掛けてくる性質を持つ。


「【光波盾】!」

「食らいなさい! 【激烈炎破爆弾】!!」


 フェリスさんが光属性の魔法【光波盾】でピノッキオンズの斬撃を防ぎつつ、イリシャが【激烈炎破爆弾】を投げてピノッキオンズを爆破する。


「援護する」


 セイル先生が【マジッククリスタル】を掲げ、フェリスさんのMP(魔力)をゲージ最大値まで回復する。

 いいぞ、さすがはセイル先生だ。【光波盾】はMP(魔力)を激しく消費する。MP(魔力)をゲージ最大値まで回復できる【マジッククリスタル】は良い一手だ。



 このパーティ、中々バランスがいいんじゃないか? ここに戦士や魔法使いが加われば更にバランスが良くなるだろう。

 逆を言えば、新たな仲間が加わるまでの間は、僕が戦士や魔法使いとしての役割をこなさなければならないということでもある。



 オールラウンダーを目指すには、自身の戦力の拡充が必須だ。



 【存在同化領域アシミレートフィールド】を発動する。フェリスさんとイリシャとセイル先生を味方として指定し、ピノッキオンズどもを敵として指定する。


 球体状に広がった同化領域がピノッキオンズどもを纏めて光に変えた。ピノッキオンズどもの魂を吸収した僕はレベルがめちゃくちゃ上がり、存在ストックは上限にまで達した。



 どれどれ。スキル欄を見てみよう。【ピノッキオンズ・アビスアース】は【異次元収納LV1】を持っている。他にも、【鼻伸ばし】というスキルを持っているようだ。何に使うんだと思ったが、まあいい。



 ピコン。


『スキル【異次元収納LV1】が重複しています。スキルを統合します』



 この世界にはスキル統合という仕組みがあり、重複スキルは統合される。結果、スキルレベルは上昇し、【異次元収納LV1】は【異次元収納LV10】になった。


 よしよし。これで【異次元収納LV10】が使えるようになった。レベルが一気に9まで上がったので、存在ストック上限も30に増えた。


 順調、順調。さくさく敵を爆破&同化して先を行く僕たちの前に、巨大な魔物が立ち塞がった。いわゆる中ボスである。


『気を付けろ! 【クリスタルゴーレム・アビスアース】だ!』


 このような状況下でもフェリスさんが僕のために精神会話で報告をしてくれるのは、地味に有り難かった。




●ステータス

名前:カーン・オケ

本名:佐藤孝一

LV:9(NEW!)

種族:人工闇竜・幼生体

職業:無職

称号:人殺し、忍耐の精神、守護の精神、巨乳美女を警戒する、古代兵器級

隠し称号:神帝から観察されている

スキル:存在同化領域、自動翻訳、情報把握・強、火属性耐性、地属性耐性、味見、素材発見LV2、素材採取LV1、毒耐性、休憩LV1、傲慢LV2、同化存在解放、剣化、甲殻虫の飛翔、晶化斬、潜伏LV1、炎破、受け流しLV5(NEW!)、二刀流、熟練度把握、発想値把握、闘気制御、生物知識・基礎、異次元収納LV10(NEW!)、鼻伸ばし(NEW!)、ゲーマー魂覚醒LV2、無限加速宇宙、未来集約

存在ストック:リスタルサーク、リスタルサーク、ピノッキオンズ・アビスアース×28

存在ストック上限:30/30

パーティ:フェリスのパーティに所属

隠し効果付与:神帝の観察



  スキル      発想値

『《スキル交換》  50/100』

『《スキル譲渡》  50/100』


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