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異世界での活動と奮闘日記  作者: ミツバ
7/19

家庭教師

「お誕生日おめでとうアイリス!」

「もう3歳だなぁ、子供の成長って言うのは速いもんだなぁ」

「お誕生日おめでとうございます。」


みんなに祝ってもらい、少し照れたように微笑むアイリス。そう、今日で3歳になるのだ。


ちなみに長い事お伝えしていなかったが、今世の世界も1分60秒、1時間60分、1日24時間、1週7日、1ヶ月30日、である。



こういうのは戸惑ったりしなくて済むしいいよね!



ただ前世と違うのは閏年(うるうどし)の2月29日がお祭りだということだ。

なんでも4年に1度の月と太陽が一番近づき、魔力が溢れる日だそうで、精霊達が祝福するんだそうだ。


普段は精霊魔法の才能がある人や、精霊の気まぐれでしかその姿を見ることは出来ないんそうだが、その精霊達がみんな姿を表すんだそうだ。



その精霊の祝福に感謝するために舞を披露したり、美味しいご飯を奉納したりするんですって!

いいですね、精霊!ファンタジーです!




話が脱線したので元に戻す。


そう、アイリスの3歳の誕生日、つまり家庭教師がつく日だ。


「家庭教師の先生は午後に御到着される予定ですので、アイリス様はそれまでに御準備をお願い致します。」


「ウィリさん、ウィリさん!ごしゅんびって何するのー?」


「アイリス様、それは私も一緒にやらせて頂きます故、まずはドレスに着替えていただきます」


「ドレス?わかったー」


アイリスは何時も子供用の動きを全く阻害しない様な、お子様用ドレスを着ていたため気が付かなかった。

ドレスのコルセットがどれだけ辛いか。


「いいですか?できるだけ息を吐いて力を抜いてくださいね?」


迂闊に力を抜くべきではなかったのだろう。

結果的に言うと肋骨の下にアザが出来た。



めっちゃ痛かったです。

何で3歳児にちっちゃいながらもコルセットを付けるようなドレスを着せるのか……。

いや、しょうがないんだけれども。



そんなふうに慣れないドレスに四苦八苦しながら午前中を過ごすと、



「お初にお目にかかります、この度アイリス様の教育係として招いていただきました、

グレイシア・サンダー と申します。以後お見知り置きを。」


結構厳しそうなお顔の女性がやって来た。

思わず背筋がピシッとのびてしまうような雰囲気があり、緊張しつつも礼をする。


「アイリス・フレアバードと申します。

こちらこそ、よろしくお願いします。」



ちなみにこの先生、40代くらいだと思われます。キリッとしたお顔に凛々しい立ち姿、かなりカッコイイ女性です!



と思っていたら、


「お初にお目にかかります。私、アイリス様に魔法を教えるよう仰せつかりました。

マリック・ロック と申します。

これから、どうぞよろしくお願い致します」


先生は1人ではなかったようだ。


今度の先生はマリック先生は30代くらいの比較的若い男性だ。穏やかな雰囲気がある。


「はい、よろしくお願いします」


「私はアイリス様にダンスと作法等を教える事になっております」


「分かりました。至らぬところがあると存じますが御指導よろしくお願いします」


なるほど、グレイシア先生は作法とかか、頑張らないと。


「アイリス気合が入ってるなぁ!

ちなみに剣術や体術は俺が教えてやるからな!しっかり教えてやるから安心しろよ!!」


「お父さんが教えてくれるの?」


確かにお父さんは強面の細マッチョだけど……。


「ふふ、そうよアイリス、お父さん辺境伯やってるくらいだしとっても強いのよ?」


確かに辺境伯なんてやってたら軍事やなんやらで色々鍛えてるんだろう。

なんて言ったって魔獣がいる世界なんだから。他にも盗賊とかもいそうだし。

……加減してくれるのだろうか。


「では、本日は顔合わせでしたのでこれで解散と致しましょうか。

マリック先生はこの子の適性の話がありますのでこちらにお越しください。」


「はい、それでは私はこれで失礼致します」


「かしこまりました。アイリス様、明日からよろしくお願いしますね」


「はい」


どうやら今日は顔合わせだけらしい、それにしても家庭教師が2人もつくのか、流石貴族。






場所が変わってここは応接室。


「マリック先生、アイリスの適性なのですが、実は私の知人にお願いしてもう既に分かっております」


「おやそうでしたか、適性は何がありました?」


「火に雷、氷に白に時空です」


「ほう!流石ですな!

それほどの才能があるならば私も気合を入れて教えなければ!」


「ありがとうございます。

魔力量は詳しく測定していませんのでまずは測定からお願い致します」


「承りました。

アイリス様の才能がどれほど伸びるのか楽しみですね。私も精一杯サポートさせて頂きます」


ニコニコ微笑みつつ、指導に気合いを入れる先生。

その様子を嬉しそうに眺める父。


これからアイリスの指導が厳しくなる予感がする光景だ。

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