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青年少女  作者: 青月志乃
第2節 ぬーちゅーばーになる!
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第9話 修学旅行2日目!前編

朝5時頃、なにやらごそごそと動き回る気配を感じて眼を覚ます。何だろう?と身を起こして周りを見ると、自分らのバッグを漁る3人の姿が見えた。

「…おはよーなにしてるの?」

そう声をかけるとビクッと体を震わせ、こちらに振り返る。

アキ「あ、お、おはよーいのりちゃん」

ゆあ「め、眼が覚めるの早いわね…?」

かな「いのりちゃん…忍者?」

「いやいやいや…えっと…お風呂?」

3人が隠しきれずの抱えているのは洗体用のタオルやシャンプーのような入れ物に見える。そこから導かれる答えは一つで…。

アキ「わ、私たち昨日お風呂入れてなかったし…ね?み、見逃して!?」

「しおりにある入浴時間はとうの昔に過ぎてるから班長のわたしが寝てる間にこっそりお風呂に入ろう…と。ふーん?」

ゆあ「い、いのりの目が怖い…」

「残念ながらわたし抜きでお風呂に入ることは許されないんだなー?」

わたしは布団から抜け、3人…ではなく自分の荷物へ近づきお風呂セットを取り出して

「行くんでしょ?早くしないと先生にバレちゃうよ?」


と言うわけで三種類ある暖簾の前までやってきた。よーく見てみると案内板があり、桜の湯が女湯で浪漫の湯は混浴と書いてあるのが見えた。

内心「あーマジか…」と思わないところもないが今はそれよりもさっさとお風呂を済ませてしまわなくてはならない。

更衣室で服を脱ぎ、みんなが体を洗い始めたのが既に05時16分。07時丁度には全員起きて食堂で朝ごはんになるのでそれまでには着替えを終わらせて置かなくてはならない。

ゆあ「ちょっとかな⁉︎どこ触ってんのよ⁉︎」

かな「ゆあちゃんのちっぱいおっきくなーれー」

ゆあ「誰がちっぱ…!ほっときなさいよ!もーむーなー!」

アキちゃんの少し紅めの茶色の髪を洗ってあげている後ろでそんな会話が聞こえる。思わずわたしの胸やアキちゃんの胸を見てしまう…。

わたしの胸は正直大きくない…が、全くないと言うわけではない。それなのにどうだ、アキちゃんは既に少しながら膨らみがあるのだ。なんだろう…大人になってから持つことが少なくなったこの感情…そう。

「ずるい」

アキ「ふぇー?なーにー?」

「このまま体も洗っちゃうよー」

アキ「えーいいのー?ありがとー!」

シャンプーを一旦流し、すぐにコンディショナーを髪に馴染ませ一旦放置。

ボディソープを桶の中で泡だてその泡を手で掬ってアキちゃんの身体に塗りたくるように『素手で』洗っていく。

腕、背中、首筋…からの胸…!!!!

柔らかい。はじめに感じたのはそんな感想だった。すべすべした身体と小4ながらにふわふわした小盛りの胸…うーん無限に触れる。

アキ「い、いのりちゃん?あのー?いーのーりーちゃーんー???」

「…はっ⁉︎ごめん夢中になってた…」

アキ「夢中になってくれるのは良いんだけどぉ〜もう目が辛いよー?」

「あ…ごめんごめん…」

どうやらずっと目を瞑っていたようで、まぶたがプルプルしている。アキちゃんを開放すべく全身(股間以外)を洗い、シャワーで流していく。

タオルで顔を拭いてあげるとやっと解放されたと目を開きわたしの体を洗うと言い出した。しかしわたしは昨日入ったから大丈夫よと回避し、既に湯船に入ってる2人の方へいく。ここで時間を確認すると05時40分となっており、アキちゃんの胸に少し時間を取られてしまったようだ。

もちろん友達同士だからこそ許されるものだと思っているので他の人にやるつもりはない。だがこの入浴時間内で見た限り発育順だとアキちゃん、カナちゃん、わたし、ゆあちゃんとなる。だからなんだと思うかもしれないが正直意味はない!!!!


お風呂から上がり先生たちに見つからずに部屋に戻って身支度を整えると06時10分をまわったくらいだ。

修学旅行2日目の今日は、午前中に大阪城などを回ってお昼過ぎから19時までは自由時間になるとみんなで確認していると部屋にノックが入ってきた。

わたしが「はい?」と声をかけると「みんな起きてる?起床時間よー」と結城先生の声がしたので「わかりました〜」と返事をする。

時計を確認すると既に06時30分になっていたので3人に声をかけ中庭へ向かう。

そこそこ広い中庭へ到着して5分経過したところで学年主任の先生が挨拶をし、その後ラジカセを使用したラジオ体操が始まる。…と、それが終わると今度は全員で食堂へ向かいバイキング式の朝食を摂る。

周りを見ると山盛りに好きなものを取る子達が多く楽しげに食事をしているようだ。しかしわたしはいつものように、いつもの量を、いつものメニューに近いものをお皿に取り、いつもの癖でナイフとフォークで食事を開始する。と、妙に視線を感じるので

「…?どったの?」

アキ「いやぁーなんかこう」

かな「お嬢様って感じ?」

「えっ…急になに?」

ゆあ「いやさ、普通お箸とかで食べるところをナイフとフォークでナチュラルに食べ始めたらそりゃ見られるっしよ」

そう言われて周りを見るとみんなお箸などフォークのみで食べていて、わたしのようにナイフとフォークを使用している人はいなかった。

他のクラスの先生も「あ、そっかーこの子お嬢様だったっけかぁー」というような顔で苦笑している。

「いいでしょ!これが普通なの!」

気恥ずかしさにちょっと強めに声に出し、そのまま食事を再開する。

朝食の味としては少し濃い印象だった。パンは少し薄い味だが香りはよく、少し甘めの卵焼きは出汁の味が少し強く、スープに選んだポタージュはしょっぱい。このいのりちゃんの身体は『うちの味付け』に慣れているからか朝はどうも濃い味は苦手のようだ。『俺』の時は朝からカツ丼だろうがバリバリ食べられていたのだがやはり良いとこ育ちだと舌が繊細になるのだろうか…。


さて、約4時間ほど時間が飛んでお昼過ぎ。現在難波駅付近で学年のみんなあちこちへ歩き始める。そう、つまりは自由行動の時間がやってまいりました!

大阪といえばやはり粉物!という印象が強いだろう。もちろんわたしもその印象なのだが…

「さっきお昼食べたばっかりだしどうしよう?」

アキ「どこいく?やっぱりあっちこっち目的なく行っちゃう⁉︎」

かな「ならこれやりたい…」

そう言いながら携帯のアプリを起動。そう、それの名は

ゆあ「ヌ…ヌケモンGO!!た…確かに…地域限定ヌケモンとかいるかも…それでいてここら辺まわれるとという一石二鳥…!抜け目ないわね…」

かな「実はバス移動中でもやってた」

「よし…なら目的は決まったね。みんなで地域ヌケモン捕まえながらあちこち歩き回るってことで!」

ヌケモン…ぬくぬくタオルケットモンスター略してヌケモン…つまりポ○モンみたいなものである。それをAR機能を使ってエンカウントしたヌケモンをゲットできるという子供から大人まで大人気のゲームアプリなのだ…!

ヌケモンGOを始めて歩き続けること約2時間…15時ごろになったところでみんな疲れを見せ始めた。もちろんみんなというのにわたしも含まれており、小学4年生が約2時間も歩き続けるのは酷だ。

そろそろどこかで休憩しようかと一旦立ち止まりみんなに声をかけようとしたところで後ろから声をかけられる。


「すみませーんそこのお嬢さんたちちょっといいかい?」

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