第18話 異性のフレンド
青い空、白い雲、目前に広がる青い海と白い砂浜!ここはビーチ!わたしが初めて死んだあの日と同じ日に同じビーチへ遊びにきた。
約2年ほど前、鈍いと思っていたわたしでもさすがに不老であることに気がついた。みんながすくすくと成長していく中『初潮さえ来ない』のだからさすがにね…。なのでみんなが生理がどうのって言ってもわたしにはさっぱりなのである。
もういい加減慣れた水着の着替えをぱっぱと済ませるとアキちゃんの方へ視線を向ける。わたしが着替えている間もずっとブラと格闘しているようで必死に腕を後ろに伸ばしているがホックまで届いていない。
「身体硬すぎじゃない?」
ア「そんなこと言われてもぉ〜いのりぃん助けてぇ〜…」
「はいはい、ほらしゃがんで」
わたしのいう通りにしゃがんで背中を向けてくるアキちゃんのホックをぐっと引っ張ったあとホックを外す。すると途端に押さえつけられていた胸が長時間素潜りしていた人間が海面に上がってきて空気を求めるようにバルンッと弾けるように暴れる。
またブラのサイズ合わなくなってやがるとなんかムカついたので後ろから小さな手でアキちゃんの胸を揉みしだく。わたしの小学校から変わらない小さな手はどんどん飲み込まれるような感覚でありながら持ちあげようとすればずっしりと重い。
しかし硬いわけじゃあなくふわふわとしており、これはもうずっと揉み続けられるほどの絶妙な揉み心地で…
ア「い、いのりーん?いのりさーん?そろそろ話してくれると嬉しいなぁ〜なんて」
「え?あーごめんつい」
か「彼氏もだけどいのりもちょくちょくそうやって揉むからアキの乳が育つんじゃない?」
ゆ「てかこれ以上デカくなってどうすんの?ほんとに牛になるわよ?」
ア「好きで大きくなってるんじゃないんですけどぉ…」
「その成長分けて」
3人「「分けられるなら分けてあげたいんですが」」
アキちゃんの奮闘によりなんとか着替えが終わったわたし達はまず陣地を構成するところから始める。大きなパラソルを立ててその下にシートを敷いて荷物とかで動かないようにしてからわたしはある疑問を口にする。
「そんでさ、この人誰?」
更衣室を出てから自然とずっと一緒におり、陣地設営もほとんどやってくれた少し爽やか系な顔の男を指差してみんなの顔を見る。
ア「あれ、いのりん知らないんだっけ?」
か「多分」
ゆ「それは意外だわ…アキのことだから一番はじめに言いそうなのに」
「いやそういうのいいから」
?「あぁ、キミがいのりちゃんか!ボクは『山灘 幸一』って言います。アキちゃんと…その…おつきあいさせてもらってます」
「あーあなたが…これはどうも」
握手を求められたので応じる。なるほど、これでバスケ部か…見た感じはメガネ付き爽やか系イケメンっぽいがどうも中身はガツガツくる系では無いようなので少し安心。
じゃっ!という勢いで3人は海へダッシュして行ってしまったので急に彼氏と2人きりにされてしまう。
「いやいやいやアキちゃん普通彼氏と行くでしょ…」
と言いながらわたしは日陰になっているシートに座って早速クーラーボックスから冷たいジュースの口を開ける。
幸一くんも少し戸惑いながらわたしより少し距離を置いて座る。置いていかれたことへの哀愁が少々漂う彼もう一本ジュースを取って差し出す。
幸「ありがとう。アキちゃんは本当に元気だなぁ」
「そうですね…てか普通彼氏置いていきます?」
幸「あはは…まぁいつものことだし、友達ときてるのにボクにべったりってのも気まずいじゃない?」
「それは…ありますけどアキちゃんそこまで絶対考えてないでしょ」
少し遠目で遊ぶ3人を見守りながらシートで彼氏さんと過ごすこと一時間が経過し、いろんなことを話した。
アキちゃんとは普段どんな事してるのか、学校ではどうなのか、彼の部活の話とか、どっちから告白したのか、などなど。それらにまじめに答えてくれる彼はなんとも楽しそうで、少し羨ましかった。
「で、アキちゃんとはヤったんですか?」
幸「ぶばっ!?…ゲッホゲホッ…!な、なん!?」
「え、ヤってないんですか?あんなエロボディ目の前にして」
幸「お、女の子がいきなりそんな事…に、人間には空気に流されてしまうという恐ろしい事があってですね…?///」
「つまりはヤったと。敬語になってますよ?ふふふ」
幸「いのりさんは意地悪な人ですね…ええまぁ…恋人同士なので…」
顔を真っ赤にしながらそういう幸一くんはすごく可愛く感じ、それと同時にすごくシャイなところがあるんだなとも感じた。
「あーーー!いのりん人の彼氏取っちゃダメだよ!!!!」
もう少し弄ってみたいなと思った途端、ちょうど戻ってきたアキちゃんは声を上げて幸一くんの腕に抱きつく。そのままわたしを威嚇するようにムムムと言いながら見つめてくる。
「取らないよ…多分」
ア「多分!?多分って何!?そういうこともあり得るの!?」
幸「ない!ないよ大丈夫だよアキちゃん!!」
ゆ「はいはいそこで漫才するなって。もうお昼だけどどうする?」
か「海ならやっぱり行くとこは1つ」
幸「でも荷物もあるし…どうしよう?」
「それなら任せて、荷物番呼ぶから」
そう言ってわたしはスマホで侍女に電話をする。あの家の使用人達だ、どうせどこか近いところで見張りしてるだろうと踏んでいるとこれが大正解。
「5分くらいで到着するらしいから行こ」
か「さすが」
ゆ「なら安心ね、行きましょ」
ア「お昼〜お昼〜♪」
幸「いやいやいやいやいやちょちょちょちょっと待って!?え?どゆこと?」
ゆ「あぁそっか。いのりん家のお屋敷なら使用人が来るんだって」
幸「??????」
「まぁそうなるよね普通。そういうわけだから早くお昼にしよ」
困惑する幸一くんをそのままにしつつ、わたしを先頭に海の家へとお昼ご飯を求めて歩を進める。
質素であるのにもかかわらず海の家ということだからなのか、普段口にすることのないジャンクフードやB級グルメはどれも懐かしくとても美味しく感じるのだった。
おはこんばんちわ、青月志乃です。
えー…2日ほど更新開けてしまい申し訳ないです。
言い訳をさせていただけるのであればですが、仕事の業務内容が二種類ありまして、そのうち片方はどうも忙しく書いている時間がなくなってしまうのが大きくございまして更新に間が空いてしまったのが1つ。
もう一つはおととい、更新予定だったのですが会社の飲み会というのはどうもよろしくない。
人間誰しもお酒が飲める許容量というものが違うわけですがそれを知らずか酩酊状態のわたしに飲ませ続けた結果とても書ける状態ではなかったということです。急性アルコール中毒になって死んだらどうするかだったのか疑問に残っております。
さて長々と駄文を失礼しました。出来るだけ毎日更新を心がけておりますが、前述のとおり書けない時間が多くあるときは空いてしまうこともありますゆえどうかご容赦ください。
感想や評価等もお待ちしておりますのでよろしくお願いします。ではまた次回!