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青年少女  作者: 青月志乃
第3節 自覚
14/33

第14話 ビックリドッキリサプライズイヴ

殺害予告の手紙を受け取って約一週間が経過した。すでに冬休みに入って今日は待ちに待ったクリスマスイヴ!!!!

両親が帰ってくるのは明日の25日だということで今から楽しみなのだが、予告の方があれからなんの音沙汰もないのが逆に不気味である。…まさか両親に何かあるわけじゃないよな?と思いつつ夕食を食べているとき一つ悪いことだけどいいこと考えた。


「はいみなさんこんばんわ!井ノ莉うさぎの放送始まりましたよ!今日は予告なしでしたがびっくりしました?」

『我一番』『わこつ』『絶対あると思ってた』『びっくりしたわぁ』『ということはもしかして』

「はい!今日はクリスマスイヴって事で、サンタコスしてまーす!どう?かわいい?」

『かわいい』『これはクる』『うちにおいでようへへ』『←ピンポーン警察です〜』

「みんなイヴの夜なのにこんなにきてくれて…あっ」

『やめるんだ(血涙)』『それ以上はいけない』『放送始まったからパーティーキャンセルした』『←流石に草』『ぼぼぼボッチちゃうわ(((』

「あははごめんなさい」

「まぁ突発的ですけどね、今回は企画があるので楽しみにしててください〜」

『企画だと!?』『これは脱ぎますわ』『←脱ぎますニキ今日も健在か』『脱ぎますニキすこ』『うさぎちゃんの企画楽しみ』

「まぁそれはとりあえず置いといて、今日はホラーゲームやりますよ!怖いけど!」

『オムツ履いとかなくて平気?』『大丈夫?漏らさない?』『むしろ漏れ(』『いい値で買おう』


それからしばらく実況をしていくと、コメントの内容が少し変になっていく。

『ん?今後ろなんかいた?』

とか

『うさぎちゃん今1人だよね?』

とか

「自室ですもんひとりですよ?」

『今後ろに人が見えた』『俺も』『ゲーム画面の方しか見てなかったわ』

「もー…ホラーゲームやってるからってそうやってビビらせようっていってもそうは行かないですよ?」

『なんだリスナーの嘘か』『いやマジでいたって』『むしろそれで漏らしてくれれば』『←まだ諦めてなかったのかよ』

「続きやってきますよー?えっとここは〜」

『待って待って待って』『いるいるいる』『うさぎちゃん後ろぉぉぉぉ!!!!』『マジでなんかいるやん!?』

「へ?何がrいぐぅ!?」

後ろからいきなり腕が伸びてきてわたしの首を絞める。やはり今日来たかと思いつつも気道を抑えられているのでめちゃくそ苦しい。

息ができずもがくがビクともしない。太い腕、厚い胸板、首締めでわたしを持ち上げる推奨男をカメラで見ようとするがそれより先に予告者と思われる男はすぐに行動を始める。

ゴキンッと嫌な音がしたと思うと急速にわたしの意識が遠のき始める。多分首をへし折られたのだろうと予想すると、今度は先日予習した部分を寸分違わず鋭いもので貫いてきた。

衝撃で込み上げてきた血液をゴバッと吐き出したわたしを男はゴミのように投げ捨てる。その後放送画面に気がついた男は少々慌てた様子で血の付いていない方の手袋をはめた手で放送を終了させ、侵入してきたのだろう一部に隙間のある天井へ軽い身のこなしで登り、去っていく。隙間が完全になくなったところでわたしの意識は途絶えてしまうのだった。


翌日の朝、わたしはベッドで眼を覚ます。起き上がって日付を確認するとちゃんと25日で今は朝7時のようだった。

部屋の確認をすると、スリープ状態になっているパソコンと電源が落ち真っ暗な画面。床などのわたしの血で汚れていた部分は綺麗になっているし、わたし自身も寝間着になっていた。

そんなことをしていると、ノックの音が飛び込んできて姿を現したのはいつもの侍女だった。彼女は発見者で、物音がした後心配になって見にきたのだという。詳しくは言えないので放送中にちょっとはっちゃけてしまったとだけ説明する。

程々にしてくださいと怒られてしまったが、軽く返事をして朝食を摂る事にした。

朝食後にパソコンを立ち上げ、まずはてうぃったーでわたしの事を調べてみた。

『うさぎちゃん放送中殺された』『放送事故やばい』『うさぎちゃん死んだ』『え、あれってドッキリ的なのじゃなくて?』『うさぎちゃんマジ?』『うさぎちゃん嘘だよね?嘘と言ってくれよ!?』

と阿鼻叫喚になっていた。放送画面の動画を上げている人も何人かおり、真っ黒い服装で顔もお面のようなもので隠している男が天井から侵入。

コソコソと近づいてきて、わたしを拘束。

恥ずかしい事に首が折れる音や吐血シーンもバッチリ写ってしまっており、顔が少し熱くなる。

それらのて『うぃーと』は相当な数の『Reてうぃーと』されており、わたしに対してものすごい数の安否確認リプが送られて来ていた。

その放送からすでに9時間ほど過ぎているにもかかわらず日曜日の朝でもわたしの安否確認をしている人が多く見える。

流石にそのまま放置という事も出来ないので、『おはようございます。昨日は大変お見苦しい姿をお見せして申し訳ありませんでした。ドッキリをするって以前に通達してからみなさんが忘れた頃にやろうと思っていたのですがやり過ぎてしまいました。本当にごめんなさい』

という内容を発信すると瞬く間にreてうぃと❤︎の数が増えていく。『やっぱり!?よかったぁ』『マジでビビったんだからな!?』『え、アレが企画だったの!?』『クリスマスが血に染まるのはビビったじゃんかよぉ〜』

など、お叱りの内容や安心しましたという内容がたくさん届いた。

ぬーちゅーぶからは『アカウント停止はしないであげるから今後やばい内容の放送はしないようにしてね』というような注意喚起のメールが届いており、謝罪のメールを送っておいた。

次にやることは殺害された事による調査だ。手紙の内容からしてわたしの住所と名前は割れており、『恨みはないが』と書かれていたことからそれらを生業としている人間がいるということだ。つまり、ふざけ半分程度だとしてもそう言うサイトか掲示板がありそこでわたしに恨みを持つ人間が依頼をしたのは間違いないだろう。

こういうのは探偵や警察に協力を仰ぐのが一番なんだろうが、『殺されたので犯人探してください』とも言えないので選択肢から排除する。

「殺人…依頼…検索っと…」

あった。普通にあった。もっとこう、裏サイトみたいな感じで偽装してあるとか裏会員限定みたいな感じであるのだと思ってたのに…ちょっと残念。

見てみると『殺人代行』というような文字が並んでおり、殺害依頼の履歴を見てみると『天ヶ瀬いのり/〇〇在住/理由:いつも誰かと一緒にいて話す機会もなくただ孤高の人になりそうだから俺のものにならないのならと思い依頼します』と書かれており、自分のものにならなそうだから殺すとか意味わからん…。てか話したことさえない人間に殺される理由も全くわからん…。

くだらねと思いそのページを閉じ、てうぃったーに『本日は両親とクリスマスを過ごすので放送はありません!』と投稿した後ぬーちゅーぶで音楽を聴きながら冬休みの宿題を片付け始める。

早く夜にならないかなと足をぶらぶらされながら…。

おはこんばんちわ、青月志乃です。

今回、ついに私がずっとやりたかったドッキリ?ネタをやることができました。このネタをやりたいがためだけにこの小説を書きはじめたようなものです。

かと言ってやりたい事やったからもういいかな?ではなく、出来るだけ続けていきたいなと思っておりますのでこれからもどうぞよろしくお願いします。

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