9話:お花つみのちノルトーラン
2章:領主とマイホーム
「なぁ、後どのくらいで着くんだ?」
もう50分は飛んでいるが真下の景色は相変わらず森や山でそろそろ地面が恋しくなってきた、てかちょいと用を足したい。
「そうねぇ、そろそろ見えて来るかしら。あぁあそこの山脈の麓が王都ね〜、でもあそこまで持たないないならそこらへんの町に止まるわよ〜?」
うへぇ、何で気付いたし。まさか精霊主さん達と同じく読心術とか覚えたとか?
でもどれくらいかかるかわからないから近くの村とかに止まってもらおうかな、いや別にそこまで必死なわけじゃ無いんだが、ほら、あれだ、異世界の村ってのを見て見たいんだ、ファンタジーな村を、さ。
遠くの山脈は見えていても中々近づけないんだなぁ。もうすこしもうすこしと我慢していたがそろそろヤバいぞ…。でも下の景色がだいぶ変わって来たからそろそろ村に着くかな。
森が途切れ、林になり、草原が続く丘をいくつか通り抜けたら広く青々とした麦畑が眼下に広がった。
あ、あそこに茂みがある!ちうどよさそうだからあそこに下ろして!
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❁。゜❀。*。❀゜*❁゜しばらくお待ちください❁。゜❀。*。❀゜*❁゜
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よし!準備万端!ちょっとトラブルが有ったがまぁ葉っぱがあるから大丈夫!
さて、せっかく人里に来たのだからその土地の事を知りたいなって事ですこしだけ寄り道して行こう。
茂みから出て近くにあった道を進んでいくとちらほら麦畑で働く人達が居た、ただ少し距離があるため話しかけるのは諦めた、だって金髪で彫りの深い顔立ちだし言葉が通じるか分からないから。英国圏なわけじゃ無いから英語な訳ないし、日本語なんてもっとあり得ないし、ヤバい、コミュニケーション取れるのかな?
と、とりあえず話しやすそうな人を探そう。うん、そうしよう。
「あ!あたし知ってる!コミュ障って言うんだよねこういうの!」
「あら〜、そんな風に言っちゃダメよ〜」
「ヘタレでコミュ障かよ、ウケる」
な!なにこの精霊!日本人みたいな事言ってディスリやがる!?確かにすこしコミュニケーションは苦手だがそこまでコミュ障ってわけども無いんだぞ!
ただ外国人とかとはどう話せばいいか解らないだけです〜、てか異世界語が解らないから困ってるんです〜、はぁ。
「大丈夫だよ、ネプティーヌ様にこの世界の言葉が解るように言語理解のスキル貰ったからね。安心していい」
おお!まじか!あありがとうネプティーヌさん、あと教えてくれてありがとう…、あれ?この精霊達って名前聞いてなかった気がする?
「教えてくれてありがとうな。後お前らの名前聞いてなかったんだけど教えてくれないか?」
「私らはこの姿になる前には個体の判別なんて必要無かったから名前なんて無かったわね」
「そうだね〜、しかも生まれたての精霊とかってお話も出来ないから一緒に遊んだりもできないんだよ〜!」
「そうなの、だからお話のできる私たちが一緒だったのよね〜」
「そう言うことよだよね、これからは聡さんと一緒にいることになるから名前を付けて欲しい」
そっか、なら可愛い名前考えなきゃ。数年前に紗由理ちゃんと苺の字がある女の子の名前を調べた時に気に入った名前を付けてあげよう!
じゃぁ、まずはクロリースさんに似たおっとりしてる君。みんなのお姉さんみたいだね、これからよろしく。綾苺
「私の名前…アヤメですね、分かりました!ふふふ、嬉しいです〜」
よし次はネプティーヌさんによく似た眼鏡っ娘!色々助言ありがとな、髪の色にちなんで水華苺だ。
「ミカメだね。わかった、私はミカメ!」
次はオレンジ、お前もプロメーテスさんに似てるな。陽気なお前は陽苺だ。よろしくな!
「おい!なんか凄く可愛い名前だな、おいらに似合わねぇんじゃないかな?でもありがとな」
最後は俺の耳にイタズラした茶色いガイアさんに似たの、お前はイチゴが気に入ったみたいだし苺愛だ、よろしくな!
「私イチカ!私がイチカ!わ〜い!」
うん、喜んで貰えたみたいだ。各々の名前を呼び合うのは可愛らしい。
さて、道すがら歩いているが人があんまりいないのかなぁ?先程スルーした頃を悔やみ出し始めたら随分遠くに農具らしい物を担いだ人が歩いているのが見えた。
よし!今度はちゃんと話すぞ!と意気込み向かって来る農民の方へ急いだ。
「こんにちは〜」
「んあ?あぁ、こんちは…」
よし!言葉は伝わってる!
「あの〜、ここは何という町ですか?」
「なんでぇ、おっめさん冒険者け?この先はアルノルド辺境伯様がぁ治めるノルトーランの町だぁ」
おぉ、この世界には爵位が有るのか。じゃぁ中世の様な世界観かな?主要作物は麦か?。
さらに冒険者というラノベ職業が存在すると、なるほどなるほど。やっぱ異世界なんだなぁ。
さらにおじさんと話をして得た情報だとここからおおよそえ3日の位置に辺境伯が住んでいるノルトーランがあると。道なりに行くと三つの小さな村が有るがそれほど特筆する様な事のない田舎村らしい。
おじさんと別れ、早速そのノルトーランの町に向けて空を急いだ。 自前の魔法では1メートル位しか浮かなかったのでアヤメに頼んだ。気分はスーパーサ○ヤ人。
飛び越えていった村は実に質素な家が寄り集まった集落だった、ただどの村にも一軒の大きな館と倉庫らしき建物が柵で囲われていた。多分だがその村の有力者が小麦を保存する所だと思われる、今度立ち寄ってみたいなぁ、今は先立つ物が何もないから先を急いだ
そして3時間もかからず城壁に囲まれた町の近くの丘に降り立った、城壁の近くで数組の商人らしき馬車の上を通り過ぎたが多分見られていないはずだ。
それじゃこの世界初の街に行ってみますか!
数話分しか書き置きがないのでペース落とします。
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