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武装選び


 コロラト王国の王は、側近と談話していた。中庭では佐伯 柊羽をはじめとした勇者達が訓練しているだろう声が聞こえてきている。


「勇者達が訓練を開始したようですな…」


「しかし…さっきの音は一体なんなのだ!?」

王と側近は、伊吹がマネキンに向けて射撃している音を聞いていた。


「あんな音聴いたこともありません…」


「確か…勇者の中に召喚士なるスキルを持っている少年がいたはずだが?」


「…マツダ イブキとか言う少年ですね」


「ふむ…兵器が召喚出来るということは…この戦争…魔王軍だけでなく…ジーク公国にも勝てるかもしれんぞ…」

 王は、側近の顔を見ながらほくそ笑んだ。


「では…捕えますか?」


「いや、捕える必要はなかろう。まだ好きにさせておくがよい」


「御意」


 王宮の中庭では、伊吹達4人を除いての訓練が行われていた。魔術系の勇者は魔術の鍛錬を行い、剣士や槍使いなどの勇者は、騎士団の者から指導を受けていた。一方、伊吹達4人は中庭の一画で話し合いをしていた。


「なぁ…伊吹どんな訓練するんだ?」


「気が早いよ智哉君…まだ能力付与されてないんだから、まずはそれが先でしょ」


「そうよ伊吹…早く能力付与のスキル使ってよ」


「少し静かにできないのかよ…智哉と凛…」


「天音には言わないの?」


「べ、別にいいだろ…」

 俺のこの発言で、智哉と凛はにやにや笑い、天音は少し顔を紅くしていた。


 3人はさっさと能力付与して欲しいみたいだが、まだ肝心の装備が決まってない。とりあえずプライマリはHK416でいいのだが、セカンダリが決まらない。今の所、狙撃銃であるM39 EMRや軽機関銃のM249軽機関銃などが候補に挙がっているが、4人それぞれの得意な銃器を見つけなければならないので当分はHK416とM92Fを使用することにした。スキルで確認したところ銃器の召喚は制限が掛からないようだが、戦車やストライカー装甲車両などはまだ召喚できないようだ。まぁ…まだ戦車を使うような場面はないだろうと考えながら4人が着用する戦闘服を決めた。戦闘服はアメリカ陸軍が採用しているマルチカム迷彩にし、その上にPCWCと呼ばれるプレート・キャリアーを装備することにした。


「よし…能力付与しようか。智哉から手出して」

 そう言うと智哉は俺に右手を差し出してきた。


「能力付与!」

 

「うぉ…なんかいろんな情報が頭に入ってくる…」


「よし…これで終わりだぞ」

 凛、天音の順番で能力付与をしていき、HK416を3挺召喚した。そして、それぞれ4人に渡す。


「皆いいか…これから俺たちは人を殺害することもあるだろう。だが気負わないで欲しい…俺たちがモンスターや人を殺害することで、多くの人が救われるということを」

 3人はそれぞれ頷きながら話を聞いていた。


「じゃあ…訓練始めようか…と、その前に戦闘服を渡さなくちゃな」

 俺は、自分が着る分を含めて戦闘服を4着とコンバットブーツを4足、PCWCを4着とブッシュハット4個を召喚し、皆に渡していく。


「えっと…伊吹?私たちはどこで着替えればいいのかな?」


 (凛と天音の着替える場所を決めていなかった…)


「あ、えっと…取り合えず昼飯食べてから着替えようか…。 柊羽がこっちに来るみたいだからね」


「午前中の訓練は終了だってさ。 昼飯食べたら、僕たちに剣と防具とか渡してくれるそうだ。 でも…伊吹達は要らないみたいだね」


 中庭では、柊羽達36人の午前中の訓練が終わったようだ。柊羽が呼びに来たおかげでクラス全員で昼食を食べることができた。そして4人はいったん部屋に戻り戦闘服に着替える。戦闘服を纏うとコンバットブーツを履いて、PCWCを着用しHK416をスリングベルトを肩にかけると、ブッシュハットを被り、召喚したマガジンポーチをPCWCに取り付け、念の為に実弾を入れたマガジンを二つしまう。戦闘服の下衣にはM92Fを仕舞うホルスターをベルトで括り付ける。M92Fは、セーフティを掛けてはいるが、直ぐに射撃出来るように初弾は既に装填済みだ。


「おい伊吹…完全装備するのか?」


「まぁ…なにかあると面倒だからな」


「そうか…俺にもマガジンの予備をくれ」


「俺だけでも十分だと思うぞ?」


「いや…念のためさ」


「そうか、分かった」


「よし、行くか」


「了解隊長殿」


「隊長は止してくれ」

 苦笑しながら部屋を出ていき、宿舎の長い廊下を歩いて凛と天音の部屋に行く。ドアを3回ノックすると中から天音の声が聞こえてきた。


「どちら様ですか?」


「伊吹だけど、着替え終わった?」


「はい、丁度凛も着替え終わったところですよ」


「そうか、じゃあ…そろそろ行こうか」


「分かりました」

 そして、凛と天音が部屋から出てくる。


「よし…柊羽達にお披露目と行くか…」


 俺たち4人は武器の受け渡しが行われる武器庫へと歩いて行った。

 

どうも時雨です。

やっと武装が決定しましたね。ですが、これから四人それぞれの得意な銃器を訓練で探しますので、これからもどうぞよろしくお願いします

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