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ダンジョン攻略準備



 コロラト王国の王宮では、ソレンセン騎士団長と伊吹達勇者が謁見の間で王が入ってくるのを待っていた。ちなみに全員が武装している。流石に兜は外しているが。


「国王様のご入来ー」

 国王がいつもの青い顔をしながら側近と入ってきた。国王が玉座に座り、ソレンセン騎士団長が報告を述べ始めた。


「国王様、先ほどの北門での戦闘による死傷者は出ておりません。そして自らを魔王デモゴルゴンの手下と名乗るディアボロスが出現しました。このディアボロスは伊吹と会話をした後に伊吹率いる機甲部隊なる集団に討伐されました。伊吹、死体を出してくれ」

 俺はマジックバッグからディアボロスの死体を出現させた。


「これがディアボロスか…。なぜ体にこんなに穴が開いているのだ…」


「それに関しては私が一連の戦闘について説明いたします」

 俺はソレンセンの脇に並ぶと国王に一礼してから話を始める。


「まず…最初にジーク公国の騎兵集団及び歩兵部隊とモンスターの集団を戦闘ヘリと呼ばれる兵器で上空から制圧いたしました。ですが、ここで敵の後方部隊が転移魔法と思われる魔法で北門約2Kmに移動しました。そして私が北門に召喚した機甲部隊でこれを殲滅しました。ディアボロスが現れたのは、現場の後片付けをしている時です。周囲に出しておいた警戒部隊が北門に接近する謎の騎馬集団を発見しました。この集団は北門に接近するとソレンセン騎士団長の誰何に答えず、突然真ん中の騎士がディアボロスに変身いたしました。そこで少しディアボロスと会話したのですが…決定的な情報を話しました。魔王を倒したくば、ジーク公国とその海上に出現した四天王を倒すべし…と。その後は機甲部隊による攻撃で数分で討伐いたしました」


「ジーク公国とその海上に出現した四天王を倒せ…か」


「そこで、国王様にお願いがあるのですがよろしいでしょうか?」


「言うてみよ」


「コロラト王国の海上にある島と海に面している森を譲っていただけないでしょうか?」


「島と森を何にするのだ…」


「我々勇者が戦闘するときに強力な援護をしてくれる味方の基地にしたいのです」


「そうか…その基地とやらは我々の騎士団も入るのか?」


「今現在それは考えておりません」


「では、騎士団員を監視の名目で置かせてもらうがそれで良いなら譲ろう」


「ありがとうございます」

 国王に最敬礼の礼をする。そこで国王との会談は終わった。部屋に戻ると「Defender」の面々が待っていた。智哉は床に座り、凛と天音はベッドに座っていた。それぞれが戦闘服の上衣を脱いでコンバットシャツになっている。


「さて、3人がここにいるという事はさっきのお願いが気になるんだろ?」


「説明頼むわ」

 智哉はいつも着けているブレスレットをいじりながら呟いた。


「さっきの戦闘でレベルアップしたんだけど、その中に港湾施設の召喚が可能ってあったんだよ」


「港湾施設っていうと…ドックとか丸ごと召喚できるって事?」

 凛がベッドに寝ころびながら聞いてきた。


「お前は人のベッドで何してんだよ…」


「別にいいじゃん。それに伊吹の物じゃ無いでしょ」


「そりゃそうだけどさ…。話が道を外れたけど、艦船も召喚出来るようになったんだよ。ここで俺たちだけの軍でも作ろうかなってね」


「で、その軍基地のために島と森を貰ったんだよ」


「何処の軍隊を召喚するんだ?」


「一応西側の国家の軍かな…ロシアも出すけど。でも、まだ小規模の軍だけだよ」


「多国籍軍か…」


「ああ、だが騎士団員が監視に入るのめんどくさいな」


「それは仕方がないだろ。まぁ伊吹ならソレンセン騎士団長に頼んであの人の部下を入れてもらうことくらいできるだろ」


「それいいな…。とりあえず、明日からのダンジョン攻略が終わってからだな…」


「明日の装備はどうするの?」

 凛が眠そうな声で聞いてきた。凛のこんな声を聞くのは初めてかもしれない。


「明日の朝に話すよ」

 この日はこれでお開きとなった。凛と天音が自分たちの部屋に戻っていった。この部屋で寝ると言い出さなくて良かったと思いながら自分のベッドに潜り込んだ。



次の日


 ダンジョンでの戦闘訓練のため朝食を早めに食べた伊吹達は中庭で今回使う武器を準備していた。


「今回のダンジョンでの戦闘訓練は狭い洞窟の中での戦闘になるかもしれないから、跳弾に気をつけて射撃してくれよ。と言っても今回の主役は柊羽達だから、俺たちが前に出ることは少ないかもしれない」


「任せとけって」

 智哉から威勢の良い声が上がる。


「で、今回使用する武器は俺がHK417とM1014なんだけど…」


「ショットガン使うのかよ…伊吹が跳弾に一番注意しないとダメじゃんか」


「まぁ…ね」


「そうだ…M249使わせてくれないか?」

 智哉は分隊支援火器であるM249を使いたいようだ。


「M249か…何本の弾帯出す?」


「とりあえず2本でいいよ」


「了解。で、天音は何にする?」

 智哉の武器選択が終わると天音に話を振った。天音は選抜射手なので本来ならばG28E2を使うべきなのだが、今回のダンジョンではマークスマンライフルなど役に立たない。


「私はHK417とM93Rがいいな…」


「M93Rのマガジンはロングマガジンでいい?」


「うん。その方がいいな」


「分かったよ」


「凛はどうするよ」


「あたしもHK417とハンドガンでいいよ」


「結局全員一緒の銃になるのね…」

 そう言いながら全員分のHK417とM1014、M249、M93R、M92Fとサプレッサーを召喚した。マガジンやベルトリンクを召喚してそれぞれに手渡していく。サプレッサーを装着したHK417にマガジンを装填してチャージングハンドルを引いて初弾を装填しておく。セーフティをかけるとHK417を地面に置いてM1014に12ケージのスラッグ弾のショットシェルを7発装填した。残りはショットシェル用のマグポーチに仕舞った。


「よし、じゃあ…皆の所へ行くか」


『了解!』

 装備を着けたまま出陣式が執り行われる謁見の間へと4人で歩いて行った。




どうも時雨です。

さてやっとダンジョン攻略ですが、たぶん伊吹達はあんまり手を出さないと思いますのでガンアクションをお楽しみにしている読者の皆様はちょっと飽きるかもしれませんがご了承ください

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